明治大はエースでドラフト1位候補の柳裕也投手が登板し、立教大と優勝をかけた直接対決の初戦を取った。
貫禄
柳裕也投手は序盤は変化球を多めに投げ、立教大打線を翻弄していく。そして終盤には最速145キロの速球で力でも抑え、9回4安打8奪三振1四死球で完封、まさに貫禄の投球を見せた。
柳投手は東大戦で2安打完封勝利を挙げると慶大・加藤拓也投手との投げ合いでは8回を投げて16三振を奪う力投も見せた。法政大とのカードでは初戦に9回1失点完投で勝利すると2回戦にはリリーフで3回戦には先発し3連投となった。今季はこれで5勝1敗、65回1/3を投げて被安打33、失点で防御率は0.83とリーグトップとなった。そして奪三振はイニング数を大きく超す82個を数える。
これで昨年秋に続き5勝を挙げ、東京六大学のエースとなった。リーグ通算17勝8敗、秋には20勝も達成するだろう。この日は巨人の山下スカウト部長が視察し、「右打者の内角を突く直球がいい。安定感は抜けている。今年のドラフト候補で一番」と評価した。今年のドラフト上位候補として堂々の実績と内容を持つ投手だろう。ドラフト会議では1位指名の可能性も考えられる。
田村投手は敗戦
一方、今シーズン絶好調でドラフト候補に浮上している立教大の田村伊知郎投手、これまで早稲田大2回戦から無失点イニングを続けていたが、この日の4回に1失点し27イニングでストップした。
今季は1戦目の先発をエースの沢田圭佑投手から奪い取った。そして慶大の加藤拓也投手との投げ合いを完封で制し、エースと投げ合う楽しさを話していたが、この日は6回を投げて4安打2失点と好投したものの、実績のある柳投手に投げ勝つことはできなかった。
「絶対に完封するぞ、と思って投げた。キャプテンだし、大事な試合で投げて勝てば、安心するし、乗れると思った」
5勝、82奪三振、防御率0・83など、リーグトップの数字をマーク。主将であり、エースとして、背中と成績でチームを引っ張っている。
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