大学野球選手権、九州産業大vs四国学院大の試合は、九州産業大が9回にボークでサヨナラ勝ちを納めた。
涙止まらず
四国学院大の小久保気投手は、初戦に東北福祉大を完封し、この日も九州産業大を相手に8回まで1失点と好投をしていた。そして9回、1アウトからランナーを3塁に背負い、チームは満塁策を選択した。
1アウト満塁となりセットポジションからキャッチャーのサインを見ていた小久保投手だが、一度モーションに入りかけてから再びサインを見てしまう。これがボークと判定され、3塁ランナーがホームインした。
当初は「何があったのか」わからなかったという小久保投手だが、ボークで終わったことに気づくと涙が止まらず、試合後にスタンドへの応援へのお礼の前後も号泣していた。話によると満塁時にいろいろなことを想定してサインを決めており、複雑だったという。
好投手
小久保気投手は今大会、初戦の東北福祉大戦で、9回を投げて5安打7奪三振で強打線を完封した。そしてこの日も8回1/3を投げて9安打を許したものの8つの三振を奪い2失点に抑えて完投した。
リーグ戦で記録した148キロには及ばず、球速は140キロ前半が多かったが、伸びのある球と、気迫を感じさせるピッチングは素晴らしかったし、疲れがある中でのこの日の投球も素晴らしかった。
敗戦が人を成長させるのであれば、この大会で小久保投手は初戦の完封と共に大きく成長すると思う。秋のピッチングの期待が高まるし、そしてこの日の試合後に「プロ志望届は出す」と話ており、ドラフトでの指名の期待も高まる。
この敗戦が、プロ野球で何度も話題となるくらい、プロ野球で活躍する選手になってほしい。
「何があったのか…試合が終わって(ボークに)気づいた。いいゲームをぶち壊して本当に申し訳ない」と口にした。
コメント