慶応大の岩見雅紀選手がこの日の法政大でもホームランを放ち、3試合連続弾、リーグ通算18号として谷沢健一氏、広沢克己氏の記録に並んだ。二人はドラフト1位でプロ入りしている。
東京六大学歴代6位
この日の一撃もライトスタンドへの逆方向へのホームランだった。4回ノーアウト1塁の場面で打席に入った岩見雅紀選手は、外角の球を逆方向へはじき返した。前日のホームランも右中間スタンドへのホームランで、逆方向にもしっかり放り込むパワーを見せている。
リーグ通算は18号となり、大森剛氏(1989年巨人ドラフト1位)を抜き、谷沢健一氏(中日ドラフト1位)、広沢克己氏(ヤクルトドラフト1位)に並んだ。東京六大学では過去に18本以上のホームランを打った選手が7人いるが、6人がドラフト1位で指名されている。
高橋由伸:23本 巨人ドラフト1位
田淵幸一:22本 阪神ドラフト1位
岡田彰布:20本 阪神ドラフト1位
荒川尭:19本 大洋ドラフト1位
山口高誉:19本 本田技研
谷沢健一:18本 中日ドラフト1位
広沢克己:18本 ヤクルトドラフト1位
岩見選手は今季はまだ3カードも残しており、リーグ20本、そして最多の23本の可能性もある。
5球団スカウト視察し絶賛
この日は5球団のスカウトが視察に訪れた。
北海道日本ハム・山田スカウト顧問:「パワーだけなら清宮より上、アマNO.1。立派な一芸でプロでも上位」
東京ヤクルト・斉藤スカウト:「バレンティンくらい飛ばすんじゃないか」
中日・石井スカウト:「タイミングの取り方が良くなり、山崎武のようになった。パワーに技術が伴ってきて、とんでもないホームラン王になりそうなにおいがする。いずれは50本打てる選手。子供が喜ぶ選手だね」
東北楽天・福田副会長補佐:「アマダーら20本塁打以上を打っている打者がいるが、右打者で右下手を打った岩見も推したいぐらい」
広島の苑田スカウト部長も前日に絶賛をしており、岩見選手は10月にもプロ志望届を提出する。ドラフト1位指名のにおいもしてきた。
岩見も納得のコメントだ。パワーだけじゃなく、逆方向への柵越えに、視察したプロ5球団のスカウトも目を見張った。中日・石井チーフスカウトは「山崎武司を思い出した。将来、清宮(早実)と本塁打王を争う素材じゃないかな」と中日、楽天で2度の本塁打王を含む通算403本のスラッガーを引き合いに出した。楽天・福田副会長補佐は「アマダーら20本塁打以上を打っている打者がいるが、右打者で右下手を打った岩見も推したいぐらい」と“助っ人級”の評価をした。
3試合連発で広沢らが持つ4試合連発のリーグ記録にも王手がかかった。ヤクルトの斉藤宜之スカウトが「バレンティンくらい飛ばすんじゃないか」と話す大砲。残り3カードで慶大の先輩・高橋由伸(現巨人監督)の歴代最多23本塁打の更新も夢ではない。
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