大学野球選手権の選手評価や感想

海野隆司, 森下暢仁, 古川裕大, 杉山晃基, 津森宥紀, 小郷賢人, 山崎伊織, 福森耀真, 山野太一, 佐藤都志也, 森伊吹, 松本渉, 渕上佳輝, 吉野光樹, 岸添有哉, 池上颯, 中村亮太, 大道温貴

大学野球選手権は明治大が38年ぶりの優勝という事で、東京六大学代表が貫録の強さを見せた。出場した選手の評価や大会の感想などをまとめてみる。

チーム評価

明治大の打線は、今年のリーグ戦はホームランは全体で4本のみ、昨年の逢澤崚介選手、越智達矢選手のようにドラフト注目選手というチームの核になるバッターはいなかったが、それが良かったのか、添田真海選手、丸山和郁選手から内山竣選手、北本一樹選手、喜多真吾選手と、繋がりで得点を重ねていった。一方、投手ではエース・森下暢仁投手の存在は絶大だった。また、大学生の大会ではトーナメントでも初戦にエースをぶつけてくることが多いが、明治大は初戦と準決勝でエースを温存させ、同じく4年生の伊勢大夢投手がしっかりと投げて支えた。また1年生も積極的に起用して経験を積ませ、秋以降も強さを継続していくという善波監督の意思も見られた。

一方、準優勝した佛教大は、当初の予想ではノーマークだった。それでも先発の中山怜央投手などに、リリーフで木下隆也投手が粘りの投球を見せると、1回戦の八戸学院大戦で0-3の9回裏に4点を奪って大逆転勝利、準々決勝の東北福祉大戦でも0-3の7回から9回まで4点を奪って逆転サヨナラで勝利した。勢いにも乗ったが、準決勝で優勝候補の東海大も逆転で破り、実力のあるチームだった。

また、今大会では佛教大に初戦で敗れた八戸学院大や、大商大に2-1で敗れた日本文理大にも好投手がおり、佛教大と同じように勢いに乗れば決勝まで勝ち上がれたのではないかとも思う。その中で、大学野球選手権常連の東北福祉大や上武大、環太平洋大、東日本国際大などは今年は力を見せられなかった。

選手評価

選手のランク付けについては、大学生ドラフト番付(2019)~大学選手権場所~に載せているので、その説明をする。

横綱は投手で森下投手。野手は不在。文句もあまりないだろう。そして大関には東海大の小郷賢人投手と山崎伊織投手を、そして捕手も海野隆司選手を選んだ。投手二人は150キロを超す抜群の球威があり、先発、リリーフで役割を十分果たした。また海野捕手は、捕手としての総合力の高さがあり、そして強肩もしっかりと見せた。また、逆転につながる打撃も目立った。

関脇には創価大・杉山晃基投手、八戸学院大3年の大道温貴投手、上武大3年の古川裕大捕手を選出した。杉山投手は大工大戦で先発して7回5安打6奪三振1失点、まだ高めに浮く球が多いものの低めに角度のある球も見られ、全国の舞台でも自分でもある程度納得のいく投球が出来たのではないかと思う。これでようやく舞台に立った感じで、秋にもつながりそうだ。

大道温貴投手は今大会で最も印象に残った投手。初戦の佛教大戦では9回につかまったものの、8回まで無失点に抑え、8回1/3で5安打10奪三振。140キロ中盤の速球に変化球もコントロールされており、何よりイケメンで人気も出そうだった。春日部共栄出身の3年生で、吉田輝星投手を育てた正村監督の指導もあり、来年も注目したい投手。

上武大の古川裕大選手は、今大会で最も印象に残ったバッター。大会では5番捕手で出場し、4打数1安打に終わったが、1本の3ベースヒットは素質を非常に感じさせる。リーグ戦では5本塁打を放ち、代表合宿にも呼ばれており、来年に向けてその打撃がますます伸びるのではないかと期待できる。

小結には津森宥紀投手と山野太一投手の東北福祉大勢と、東洋大の佐藤都志也捕手を選んだ。津森投手は初戦では3回を無失点に抑え、今年もこの調子で抑えていくかと思われたが、佛教大戦では3回で8安打4失点と打ち込まれた。個人的にも初戦の投球で高く評価をしたが、球速については140キロ前半がほとんどで、昨年からの上澄みという点では物足りなさもあった。しかし、佛教大戦での8安打4失点の不調さは衝撃的だった。ドラフト上位候補ならばこの場面でも何とか失点を抑えていってほしかったし、大塚監督もそれを期待して続投させたが、逆転サヨナラまで許してしまった。プロでもリリーフとしての活躍を期待されるが、やや不安差が残ってしまった。大学合宿でや日米大学野球での投球を注目したい。

山野投手は創価大戦で6回2安打9奪三振無失点、佛教大戦も6回4安打5奪三振無失点、初戦は5四死球を与えたが、準々決勝では1つに抑えて能力の高さを見せた。来年はドラフト候補投手が目白押しだが、安定感なら山野太一投手を選択したい。

そして東洋大の佐藤都志也選手は、捕手としてはキャッチングで何度かミスをして、明治大戦では失点につながった。村上頌樹投手もあまりうまくリードできていなかった印象も残った。ただし打撃では桐蔭横浜大戦で3打数2安打、明治大戦で4打数1安打だが、素直なフォームからのバットの出が素晴らしく、打撃では今年のドラフト候補で大学NO.1だろう。なぜもっと打てないのか気になるくらいの選手だと思う。

その他の選手

その他、投手では九産大の福森耀真投手、創価大の望月大希投手、大商大の大西広樹投手は14キロ中盤の威力ある球を投げた。結果は選手によって良かったり悪かったりだがだが、同じくらいの評価となった。東農大北海道の3年生・中村亮太投手はリリーフで登板し146キロ前後の球を投げ込んだ。上武大3年の吉野光樹投手も力のある球を投げた。150キロ右腕・渕上佳輝投手もテンポよく140キロ超の球をスパンスパンと投げ込んだ。ドラフト候補の立命館大・坂本裕哉投手や大商大・橋本侑樹投手が前頭10枚目あたりになるくらい、投手のレベルは高かった。

野手では東洋大1年の松本渉選手はリーグ戦から続いて好調、走塁でミスをしたが経験となる。九産大2年の森伊吹選手は4打数ノーヒットも、打席でのスイングの強さは大会屈指で評価できる。立命館大2年の池上颯選手は、3年生で抜群の守備力を見せる福武修選手をセカンドに追いやるほどの遊撃手で、大会でも素晴らしいプレーを見せた。福武選手もセカンドで広い守備範囲を見せていた。

その中で、城西国際大の岸添有哉選手は、1番センターで出場し、福岡大戦では先頭打者ホームラン、東農大北海道戦では2三振をするもスイングは鋭く、長打の1番バッターで印象に残った。

野手に関しては、大会注目のスラッガーというような選手はいなかったが、総合力の海野捕手と長打力の古川捕手、打撃の佐藤選手と違ったタイプの捕手が上位を独占した。また、守備や足、一発の魅力のある選手もおり、見ていて楽しい大会だった。

大学生ドラフト番付(2019)~大学選手権場所~


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