関甲新大学リーグでは、上武大が優勝を決めた。プロ注目の155キロ右腕・佐藤蓮投手がリリーフで登板し、3イニングで8奪三振の投球を見せ、「やりきれました」と安堵の表情を見せた。
3回2失点も
10-0とリードしたこの日の平成国際大戦の7回に、155キロ右腕の佐藤蓮投手が登板すると、力みからストレートを狙われていきなり2失点をした。しかし、8回、9回は得意のフォークボールを中心に投げ、最速も152キロを記録。3イニングで9つのアウトのうち8つを三振で奪う力投を見せた。
胴上げ投手となった佐藤投手は、「優勝投手になるのは生まれて初めて。うれしい。最高です」と話し、ドラフト会議前最後の投球に「やりきれました」と話した。
佐藤投手は静岡の飛龍高校出身で、188cmの上背から140キロを記録する投手として注目された。しかし制球難が克服できず、3年時には野手転向を申し出て、夏の大会ではホームランを打つなど打者としてプレーしていた。
しかし大学に入ると再び投手に転向、1年の冬に遊離軟骨の除去手術を行い、その後も肘の違和感が残っていた。また4年生となった今年1月には右太もも裏の肉離れでキャンプに帯同できずにいた。しかし、新型コロナの影響で春のリーグ戦などが中止になると、実家には規制せずに寮に残り、河川敷で走り込みやキャッチボールを続けた。
すると、8月の千葉ロッテとのオープン戦で2回ノーヒット、155キロを記録し、一気にプロ関係者の注目を集める投手となった。今秋は大学初の公式戦の登板となったが、リリーフで6試合9イニングを投げて16奪三振2失点、先発でも6回1失点の投球を見せ、スカウトに大きなアピールを見せた。
この日も横浜DeNAなど6球団10人のスカウトが視察しており、ドラフト会議では指名がありそうだ。188cm102kgの155キロ右腕がどこで投げる事になるのか、大いに注目したい。

DeNAなど6球団10人のスカウトが見守る中、10-0の7回、2番手で登板も、力みから真っすぐを痛打され2失点。コールドを逃すも8、9回はフォークで緩急をつけた。9個のアウトのうち8つを三振で奪った。最速は152キロ。ドラフト前最後の登板に「やりきれました」と安心した表情を見せた。
全国的には無名の右腕が、スポットライトを待っている。上武大・佐藤は「指名していただけたらうれしいです」と穏やかな表情でうなずいた。
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