ドラフト会議で他球団スカウトが見て高い順位で指名された選手

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2020年のドラフト会議から2週間以上が過ぎた。今年のドラフト会議の指名を振り返る記事の中で、今年のドラフトのポイントとして、西武ドラフト1位の渡部健人選手と、阪神ドラフト3位の佐藤蓮投手の指名が取り上げられている。

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埼玉西武ドラフト1位・渡部健人選手

日刊スポーツの「ドラフト感想戦(上)」の記事では、今年のドラフト会議で、スカウトが驚いた他球団の指名を紹介している。

そこには、ソフトバンクのドラフト1位・井上朋也選手、2位・笹川吉康選手に「うちとは違う評価。高校生野手を育てる自信があるのだろう。ソフトバンクには、育成からはい上がった例がある」と他球団スカウトが話している他、埼玉西武のドラフト1位・渡部健人選手について、「戦略を練った中で取りにいったと思う。西武イズムだ。ドラフトは評価してナンボではない。取ってナンボ。2位だと取れないと判断したのだろう。絶対に取りたい選手なら1位でいくしかない。」と話している。

Number Webの安倍昌彦氏のプロ野球スカウトに聞く「ヨソに獲られた選手で欲しかったのは?」阪神3位指名の… ドラフトウラ話【西武・阪神編】(2/3)の記事でも渡部選手の指名に、「何がなんでも、西武は渡部健人が欲しかった、それだけのことですよ。僕らの仕事は獲る』ことなんです。仮に、ヨソの情報かき集めて、いろいろシミュレーションして、こうこうこうだから渡部は“2位”で獲れます!って予測を立てても、もし1つ前でヨソに獲られてしまったら、僕らの仕事としては“0点”なんです。1つ前まで残ってたのになんて理屈は通用しない。こういうことは、ドラフトでは、よくあることですから」と他球団のスカウトが話している。

今年は新型コロナの影響もあり、大学生については秋のリーグ戦がスカウティングの大きな舞台となった。しかし、リーグ戦は各リーグとも主に土日の2試合が多く、特にリーグの多い関東では、東京新、神奈川、千葉、関甲新を、主に土日で視察をしなければならず、どうしてもスカウティングの機会が分散される。そして特に今年は東京六大学に注目選手が多く、そこに集中することにもなった。

その中で、桐蔭横浜大の渡部選手は秋のリーグ戦で8本塁打を放ち、安倍氏のドラフトウラ話「なぜ西武は外れ1位で投手を獲らなかった?」右の大砲・渡部健人を急浮上させた“ある動画”の記事では、試合動画を編集して12球団に送ったという事も紹介されているが、それもありようやくスカウトの目を惹きつけることができた。

例年ならば春もあるので、来年からはここまでという事はないかもしれないが、今後、選手やチーム側から、試合以外でのアピールすることは、重要になってくるかもしれない。高校野球でプロ志望選手の合同練習会があったが、大学生でもそのような機会も検討するべきだろう。

阪神ドラフト3位・佐藤蓮投手

他球団スカウトが見て評価の高かった選手としては、阪神ドラフト3位の佐藤蓮投手の指名も挙げられている。

安倍氏の記事では、ヨソに獲られた選手で、この選手は欲しかった、という選手で佐藤投手の名前が多く挙がったとし、「実戦のキャリアがないのに、実戦のピッチングで良いところ”しか見えない。1年から投げているみたいに落ち着きがあるし、球道も安定している。とにかく、指にかかった時はえげつないストレート投げますから。体も強いし、地肩も強い。ホームからバックスクリーンまで投げるらしいですよ。馬力があって、剛腕なのにゴツゴツしたところがなくて、きちんと連動できるフォームなんです。そうはいっても、まだ出てきたばっかりですから、まさか阪神が、それも3位でくるとはねぇ」と話している。

他球団から見て欲しかった投手ではあるが、3位指名というのは驚きだったようだ。関東地区大学野球選手権でも、経験不足からの乱調を見せたが、阪神の吉野スカウトは「ボールが強いのは分かっている。元々、暴れる子。体も強い。気にする必要はない」と悠然と構えていた。その辺は織り込み済みで、育成しての将来性を高く評価し、どうしても欲しかった投手なのだろう。

今年のドラフト会議では、早川隆久投手、入江大生投手、鈴木昭汰投手、平内龍太投手など、秋のリーグ戦の状態で評価を上げて1位指名された選手が多かった。これは新型コロナの影響によって個人での練習に時間が取れた事で、春にトレーニングを積み、フォームをしっかりと分析して固めた事による急成長という事もあるが、試合の機会が少なく、状態の悪い場面を見る機会も少なかったという事もある。

選手の評価は、最も良い状態をベースに評価をしたいところだが、その選手を見続けると、どうしても課題や欠点が気になってしまう事もある。それが無かったことで純粋に良い所を評価された形にもなった。

指名された選手の中で、まだ経験が少ない選手も多い。これからプロで厳しい場面も経験し、そこを乗り越えた選手が長いプロ野球人生を送ることになる。ドラフトの結果は5年後と言われるが、今はおそらく3年後。その時に今年の指名を評価してみたい。

2020年ドラフト会議、12球団指名選手
2020年のドラフト会議で指名された選手一覧です。ドラフト会議は10月26日に行われ、合計123人が指名されました。
5年先見たソフトバンクの補強/ドラフト感想戦・上 - アマ野球 : 日刊スポーツ
今年のプロ野球ドラフト会議では、育成を含め123人が指名された。近大・佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)と早大・早川隆久投手(4年=木更津総合)が4球団ずつ1位… - 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkansports.com)
プロ野球スカウトに聞く「ヨソに獲られた選手で欲しかったのは?」阪神3位指名の… ドラフトウラ話【西武・阪神編】(安倍昌彦)
何人かのスカウトの方に、「ヨソに獲られた選手で、この選手は欲しかったなぁ……って、誰ですか?」と聞いたところ、阪神3位のこの選手に“票”が集まったから驚いた。
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