西日本工業大の150キロ左腕・隅田知一郎投手が大学野球選手権で全国デビューし、12球団のスカウトに強い印象を残す投球を見せた。ドラフト上位指名は確実と見られる。
150キロ左腕
隅田知一郎投手は177cm78kgの左腕投手、DeNA・今永投手を目標とし、上背や体格も似ている印象を受ける。そして更に、投げられるストレートの伸びも、今永投手に近い感じだった。
球速は最速で148キロ、140キロ前半が多かったが、伸びるストレートを軸に、ツーシーム、カットボール、スプリットなどを正確なコントロールで投げる。8回を投げて4安打14奪三振、強打の上武大打線を圧倒した。「ツーシーム、チェンジアップ、スライダー、カットボール。全球種を勝負球にしてイメージ通りに投げられました」と話した。
隅田投手についてはすでに名前が聞かれており、12球団はもちろんすでに視察などをし注目している。しかし、この全国の舞台で、阪神は和田TA以下11人で、福岡ソフトバンクも三笠GMや永井スカウト部長などが視察するなど、各球団とも大人数のスカウトで視察をする中でのこのピッチングは、大きく印象を変えたことだろう。
福岡ソフトバンク・永井スカウト部長:「直球にスピードとキレがあって、スプリットはプロでも三振が取れるボールになる。チェンジアップもすごくいい。プロでも三振が取れる。全国でこれだけのピッチングをしたら挙がるんじゃないかな」
東北楽天・後関スカウト部長:「左に限らず大学生ではトップクラスの投手。1位候補に入ってくる可能性は十分にある」
阪神・前田スカウト:「一番いいのは走者を出してから打ち取れる投球。カウント球、勝負球のどっちでも使える。出し入れがうまい。貴重な存在です。総合力、バランスもよく、勝てるピッチャー」
東京ヤクルト・小川GM:「三振が14個に変化球の質がよくキレもいい。真っすぐも140キロ後半が出ている。すべてにおいて評価は高い。」
千葉ロッテ・永野プロアマスカウト部長:「真っすぐとの兼ね合いもあるが、変化球のキレがいい。特に、ツーシームとチェンジアップがいいね。スタミナが少し課題でしょうか。」
試合は、上武大のプロ注目スラッガー・ブライト健太選手の一発により0-1で敗れたが、隅田投手にとってはドラフト上位指名を決定づけるような大きな投球となった。


▽ヤクルト小川GM 三振が14個に変化球の質がよくキレもいい。真っすぐも140キロ後半が出ている。すべてにおいて評価は高い。
▽ロッテ永野プロ・アマスカウト部長 真っすぐとの兼ね合いもあるが、変化球のキレがいい。特に、ツーシームとチェンジアップがいいね。スタミナが少し課題でしょうか。
完成度の高い投球に、ネット裏に陣取った全12球団のスカウトから称賛の声が相次いだ。地元・ソフトバンクの永井スカウト部長が「直球にスピードとキレがあって、スプリットはプロでも三振が取れるボールになる」と言えば、楽天・後関スカウト部長は「左に限らず大学生ではトップクラスの投手。1位候補に入ってくる可能性は十分にある」と評価を上方修正した。
バックネット裏からの視線を一身に集めたのは間違いない。12球団が集結する中、阪神は和田TAを含む10人体制で徹底チェック。担当の前田スカウトは「総合力、バランスもよく、“勝てる”ピッチャー」とたたえた。
ソフトバンク・永井スカウト部長も「プロでも三振が取れる。これだけのピッチングをしたら(上位候補に)上がるんじゃないかな」と高く評価した。

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