侍ジャパンの大学代表候補合宿が始まり、初日は3日目に予定されていた紅白戦が急遽行われた。
谷脇投手圧巻
紅白戦ではまず明治大でエースとして投げている実績十分の蒔田稔投手が登板すると、最速145キロの速球と変化球を丁寧に投げる、蒔田投手らしいピッチングを見せ、2回をパーフェクト2奪三振に抑えた。「低めの直球や変化球の質は出せた」と話し、「来年は絶対に入りたい」と意気込みを見せた。
裏は名城大の松本凌人投手が登板、昨年も合宿に参加しており、落ち着いた投球を見せると、カットボールやツーシームを使って追い込み、最後に球威のある最速147キロのストレートで空振りを奪うパターンでこちらも2回をパーフェクトに抑えた。
3回からは星槎道都大でプロ注目の151キロ左腕・滝田一希投手と徳山大で明治神宮大会で注目された環太平洋大の徳山一翔投手の両左腕が登板すると、滝田投手は大きなフォームから149キロのストレートで、2安打を許すも危なげ無い投球、徳山投手もバランスの良いフォームで腕がやや見にくいフォームから、147キロのストレートに伸びがあり、2回1安打無失点と内野ゴロに打ち取る投球を見せた。
そして5回からは夏に侍ジャパン代表に入った大阪商業大の上田大河投手と、151キロ右腕の谷脇弘起投手が登板する。上田投手はもともと150キロ超のストレートに変化球も安定し、来年のドラフト上位候補と注目されているが、この日はストレートが最速は146キロも大体が140キロ前後で、変化球を駆使して投げようとするも代表の打者を抑えられず、2回で6安打を浴びた。本調子ではなかった。
対する谷脇投手は圧倒的な投球を見せる。最速は149キロを記録し、大きく曲がってカウントの取れるスライダーは、相手打者も思わずのけぞる球になり、決め球に投げるストレートは肩付近の高さでもバッターが空振りをした。1イニング目は三者三振、2イニング目や少し間が空いたこともあり少し抑え気味になりヒットを許したが、2回で4三振を奪った。
個人的評価としてこの日、最も高く評価したのは谷脇投手、松本投手、滝田投手で、ドラフト上位指名でも良いと感じた。蒔田投手、徳山投手は来年のリーグ戦などで実績を重ねると見られ、実戦派の投手として注目をしたい。上田投手は本調子とはおもわれず、この日の評価はしないが、昨年や今年夏の評価で据え置いて、来年のドラフト上位候補としてキープする。
代表候補合宿は今日も紅白戦が行われ、3日目は天候が悪くなることも予想されている。



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