東都大学リーグが松山の坊っちゃんスタジアムで開幕し、春の全国覇者・青山学院大は下村海翔投手が先発すると、最速155キロの速球を投げて9回を完投、2失点で勝利した。
「いつ見てもいい」
下村海翔投手は中央大を相手に、2回に自己最速を更新する155キロを記録すると、2回には打球を右足に受けてしまう。「影響は多少あったと思います。」と痛みを堪えながらの投球となり、4回には2アウト2塁から連打で2失点をしたものの、なおも続く2アウト1,2塁のピンチを、アウトコースの150キロのストレートで打ち取り、勝ち越しは許さなかった。
5回以降は下村投手の変化球を織り交ぜる投球が冴え、9回7安打6奪三振2失点で3-2で勝利した。打球を受けた事については「代わるつもりは一切なかった。絶対に最後まで投げたろと思いました」と話し、「課題もあるがまずは初戦を勝てて良かった」と話した。
この日は福岡ソフトバンク、巨人のスカウト部長などが視察している。
福岡ソフトバンク・永井編成育成本部長:「安定感があり、いつ見てもいい。勝てる投手」
巨人・水野スカウト部長:「安定したピッチングができる。常広から土曜日の先発を奪っている」
中日・正津スカウト:「制球が良く、計算通りに打ち取れている」
下村投手は「勝ちに徹するピッチングを評価していただけるのが一番」と話した。
日米大学野球では主戦として投げ、MVPを獲得した。155キロ右腕・常広羽也斗投手と比較される事が多く、どちらかというと制球力と変化球が評価される投手だったが、「米国でもビビらずに真っすぐで勝負できたことが自信になった」と、自慢の変化球がメジャー予備軍に通用したことが大きな自信となった。そしてこの日155キロを記録したことで、球速の面で常広投手と並び、更に自信を深めてゆきそうだ。
ドラフト1位指名は確実といえ、競合の可能性も考えられる。プロ1年目から1軍で勝利のイメージができる投手で、広島の森下投手くらいの評価で良いと思う。

。ネット裏で視察したソフトバンクの永井智浩編成育成本部長は「安定感があり、いつ見てもいい。(総合力が高く)勝てる投手」と評価した。

1部各校のドラフト候補投手が競演するとあってNPBスカウトがネット裏に集結。国学院大の左腕、武内が8回途中3失点で負け投手、亜大の草加は失策もからんで1回に2失点したのが響いて黒星。東洋大の158キロ左腕、細野は登板しなかった中で、きっちり結果を出した。巨人の水野スカウト部長は「安定したピッチングができる。常広から土曜日の先発を奪っている」とあらためて評価した。

4回の2失点は味方の失策絡みのため自責点0。四球はわずか1つという内容に、視察した中日・正津スカウトは「制球が良く、計算通りに打ち取れている」と評価。ドラフトを見据え「勝ちに徹するピッチングを評価していただけるのが一番」と下村。
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