まさに圧巻と言って良い。先発として侍ジャパンデビューをした関西大・金丸夢斗投手は、最速151キロのストレートと共に、ストレート・変化球の抜群のコントロールで、欧州代表を2回パーフェクト4奪三振に抑えた。
プロ1軍の投手
侍ジャパンはオリックスの宮城投手や埼玉西武の隅田投手など、一線級の左腕投手がこのシリーズで投げたが、金丸夢斗投手もそこに肩を並べるような投球で、捕手の配球の上手さも感じさせるほどだった。
狙って三振を奪えた。まずストレートは最速151キロを記録し、1回は150キロ台を連発、そしてその球がとにかくミットを構える所に行った。そして決め球はスプリットとチェンジアップ、追い込んだ時点でこの球で三振という可能性が90%くらい感じさせるくらい、制球のミスをすることがなく打者の空振りが想像できた。
スプリットは139キロ、チェンジアップは133キロ、2回にはストレートが145キロくらいとやや疲れも見えたが、ストレートでファウルを打たせ、スプリットを振らせて追い込み、最後はインコースへのストレートで見逃し三振を奪うなど、狙い通りの三振を奪った。
2回24球を投げてパーフェクト4奪三振、関西学生リーグでは18連勝中ということで、そりゃ打てんだろう、という投球だった。緊張感もあったし2イニングということで初回から飛ばしていたと思われ、2回にはやや疲れも見せた。プロでは宮城投手や隅田投手のように高いレベルの投球を5イニング、6イニング続ける事が必要となるが、この日の1回の投球を6イニング続けるくらいの体の強さにしてゆければ、超一流として将来は世界に羽ばたいているだろう。これもあえて課題を指摘するならばというもので、今の投球でも1年間投げ続ければ8勝から10勝はできるだろうと想像できる。
「自信になった」と話す金丸投手、「ドラフト1位でプロに行くことが目標。最終的には日本を代表できる投手になりたい」と話す。この経験を元に更に成長した姿を、春のリーグ戦や今度は侍ジャパン大学代表の方で見せてくれるだろう。
大谷翔平投手や千賀滉大投手、山本由伸投手といった日本を代表する投手がMLBに移籍しても、佐々木朗希投手が海外に渡ったとしても、日本の野球はまだ大丈夫と感じさせるものを、今回の代表の山下投手や宮城投手、金丸投手、中村投手が見せてくれた。







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