北海道ベースボールウイークで東京六大学連盟選抜が北海道日本ハムの2軍とエスコンフィールドで試合を行い、まだ公式戦でホームランの無い慶大の清原正吾選手がプロからアーチを架けた。
大学から硬式野球を始める
清原正吾選手はこの日、東京六大学リーグの4番としてフル出場をすると、6回に北海道日本ハムの大型左腕・山本晃大投手の投げたインコースへのストレートをうまく回転で捉え、打球は低い弾道でレフトの塀を超えるホームランとなった。
清原選手は清原和博選手の長男として注目されるが、硬式野球をプレーしたのは大学に入ってから、まだ東京六大学リーグでもホームランは0本だが、慶大では今春に4番を打ち、打率.269、7打点の成績を残している。
この日も選抜の監督を務めた早稲田大・小宮山監督から、羽田空港の保安所で「4番一塁、9回までフル出場」を伝えられ、試合前の打撃練習では小宮山監督も打撃投手として清原選手に投げると、フェンス手前までの当たりを放っていた。小宮山監督は清原和博選手に現役時代に8本塁打を打たれているが、「オヤジを思い出しながら投げたよ。オヤジの当たった時の音は相当だったから、野球歴は浅いし、それと比べたらまだまだ」と話した。
それでもこういう場面でホームランを打てるのは、やはり只者じゃない。そして清原選手は「本当にそこは慎重に考えたいなと思ってて。とりあえず秋のシーズンに全てをかけたいです。タイミングが来た時の自分の気持ちと実績と、いろいろ考えながら」とプロ志望の意思を持っている。
この日、視察した中日の八木スカウトも、「インコースをうまく抜きましたよね。やってきたことが実力になっていると思います。あのコースは本当は詰まるんですけど、すごくうまかったです」と話した。
また、北海道日本ハムの稲葉2軍監督も「見事ですよね。あのインコースをあそこまで飛ばす。お父さんの血を受け継いでいる」と話し、小宮山監督も父と比べて「雰囲気は似てる。動作も。ミット持って走り始める時の手の角度とか」と話した。
大学から野球を始めてここまで来た。今のスイングならば東京六大学リーグでもホームランは出ると思うが、そこでプロ志望が固まるか、そしてプロ側もそのホームランをどのように評価するか。まだ活躍した期間は短いものの、持っているパワーの強さはわかる。現実的には育成枠で指名がOKであれば、そのパワーに期待をして指名があるかもしれない。
ただし、清原和博選手との縁を持つ人は野球界では多く、中日の立浪監督などはPL学園の後輩で縁が強い。楽天の今江監督もPL学園出身で、偉大な父親との縁によって指名の可能性は高まってくるかもしれない。
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