慶応大の4番・清原正吾選手に待望のリーグ初ホームランが生まれた。それは1点ビハインドの9回2アウトからの同点ソロホームランだった。
劇的
清原正吾選手は清原和博選手の子息で、小学生までは野球をしていたものの、中学時はバレーボール部、慶応高ではアメフト部でプレーをしていた。大学に入り再び野球のユニフォームに袖を通すと、「僕が野球を始めた目標の一つとして、ホームランボールを両親にプレゼントすることを掲げてきた」とリーグ戦でのホームランを目指していたが、大学4年春までは打つことができていなかった。
しかし、今年8月にエスコンフィールドで行われた東京六大学オールスターの4番として、日本ハム2軍との試合でホームランを放ち、今季のホームランの予感を漂わせていた。
この日は3打数ノーヒット2三振で迎えた9回2アウト、2-3とあとひとつで敗戦が決まる場面で「情けない結果だったので、最後に4番の仕事をしなきゃと。甘い球が来たらスイングをかけていこうと思っていました。もう僕がやるしかないと。僕が決めてやる」と打席に立つと、甘い変化球をややつまりながらもバックスクリーン左に運び、待望のホームランは劇的な同点弾となった。
スタンドには父・和博氏がいたが、「見たか!と。安堵している感じに見えました」とようやく家族にホームランを届けることができた。
これで大学での成績は打率.231、1本塁打、8打点とまだまだではあるが、今年は春にベストナインを獲得するなど4年時の成長は目覚ましく、また走り方などもバネがある感じがする。プロ志望をすでに提出しており、この日は10球団のスカウトが、明治大の宗山選手などと共に見ていたと思う。それほど高くない順位だと思うが、ドラフト会議での指名の可能性がありそうな状況になってきた。
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