東都大学野球春季リーグ戦において、東洋大学のプロ注目内野手であり主将の池田彪我選手(4年・三重)が、チームを3季ぶりの1部勝利に導く殊勲打を放った。DeNAのスカウトが昨年からその能力を高く評価しており、ドラフト会議での指名の期待も高まる。
主将の一打!土壇場で逆転タイムリー、チームを1部初勝利へ導く
1点を追う3回2死満塁の場面で、池田彪我主将は右前に鋭く引っ張り、逆転となる2点タイムリーヒットを放った。「先制されていましたが、焦りはなかった。この回4点を取れて、いい攻撃になりました」と振り返る池田主将の言葉には、主将としての落ち着きとチームを牽引する強い意志を感させた。
2023年秋以来3季ぶりに1部に復帰した東洋大だったが、ドラフト上位候補として注目されたエースの島田舜也投手がこの春は調子が良くなく、ここまで1部での勝利を得られていなかった。しかしこの日は、先発した3年の大坪廉投手も3失点ながら完投し、リーグ戦初勝利を挙げた。開幕カードの亜細亜大学戦では、2回戦で9回にサヨナラ満塁ホームランを浴びて連敗を喫していた東洋大学にとって、この勝利は大きなものとなった。
DeNAスカウトが惚れ込む!「野球アタマがいい」
池田選手の打撃を視察した横浜DeNAの河野スカウトは、「野球アタマがいい。打席の中での状況判断ができている」と、その能力の高さを評価した。実は河野スカウトは昨年11月にも、池田選手に対し「大学生の中だったら力はとびきりある。私のイチ押しです」と絶賛している。
当時、東洋大学は東都大学リーグ1部2部入れ替え戦で2部1位として1部6位の東京農業大学と対戦。その試合で池田選手は9回裏2アウトからサヨナラホームランを放ち、チームを1部昇格に王手をかけていた。三重高校時代から強打の三塁手として注目を集めていた池田選手は、東洋大学に進学後もその才能を発揮。2部リーグでは主に4番を任され、春には打率.310、4本塁打、秋には打率こそ.192ながら2本塁打を記録するなど、長打力も兼ね備えている。
横浜DeNAは、球界屈指の打者・宮崎選手がサードで出場しているが、ベテランで1年間フルに出場するのも厳しくなっている。その中で京田選手や移籍の三森選手、そして昨年もドラフトで獲得した井上絢登選手、知野直人選手、林琢真選手などが出場しているが、昨年のドラフト会議でも加藤響選手や高校生の田内真翔選手を獲得しており、ポスト宮崎の候補の獲得を続けている。
昨秋の入れ替え戦でのサヨナラホームラン、そして今季の1部初勝利に貢献する逆転タイムリーと、勝負強さを発揮している池田選手。井上大監督も「もうちょっとハマるかなと思いましたが、早く抜け出せてよかった」と、その活躍を喜んでいる。1部リーグという舞台で更に勝負強さをアピールし、神宮球場を沸かせることで、自らの野球人生も大きく変わっていく事になりそうだ。
池田彪我選手 プロフィール
- 氏名: 池田 彪我(いけだ ひゅうが)
- 所属: 東洋大学 4年
- ポジション: 内野手(三塁手)
- 出身: 三重県
- 経歴: 三重高等学校
- 投打: 右投右打
- 特徴: 高校時代から注目を集める強打の三塁手。大学では主将を務め、勝負強い打撃でチームを牽引する。DeNAスカウトも絶賛する野球センスの持ち主。



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