スタンフォード大の佐々木麟太郎選手に、日本のプロ野球3球団のスカウトが視察していたことがわかった。巨人は水野スカウト部長が、埼玉西武は秋元球団副本部長など4人で視察をした。
「申し合わせたわけではなかったのでびっくりした」
この日はノートルダム大と対戦したスタンフォード大の試合に、佐々木麟太郎選手は6番ファーストで出場したが、スタンドにはMLBのスカウトの他に、巨人、埼玉西武など3球団の日本のプロ球団の関係者が視察した。
巨人は水野スカウト部長が国内からアメリカに渡って姿を見せると、埼玉西武も秋元球団副本部長など4人態勢で視察を行った。水野スカウト部長は「3球団で申し合わせたわけではなかったので、球場に来てビックリした」と驚いた表情を見せた。
佐々木選手は昨年秋にスタンフォード大に入学しているが、MLBのドラフト会議は4年生大学の場合、2年生を修了、または21歳になった時点で指名の対象になるため、4月生まれの佐々木選手は来年(2026年)の全米ドラフトの指名対象選手となる。
4打数ノーヒット
この日の佐々木選手は4打数ノーヒット1打点だったが、第2打席の飛球は高々と打ち上がり、滞空時間は6秒89とメジャーのスラッガークラスの飛球だったという。水野スカウト部長は「凡打でもあれだけ高いフライを打てるのは、スイングスピードが速い証拠」と評価した。
今季は34試合に出場して打率は.259、4本塁打、27打点という成績を残しており、水野氏は「体は絞れているように見えた。高校生の時はケガで試合に出られない時期もあったが、全試合に出られているということは評価できる」と話した。
ドラフト指名はあるか?
佐々木選手は2023年の高校3年時に、進路について国内のプロ野球も最後まで選択肢の残っていた。そして昨年9月にアメリカに向かう際の取材で、メジャーリーグと日本のプロ野球について聞かれると、「今の段階では両方から指名していただくチャンスはあるので」と話している。
日本の新人選手選択会議規約は、国内の高校、大学、社会人などを規定したもので、海外の高校や大学でプレーする選手の規定はないため、高校卒扱いとして基本的は毎年、ドラフト会議で指名できる。そして2023年にその規定が改正され、選手との契約をドラフト会議の交渉権獲得時から翌年3月末までとしていたものを、海外の学校に在学中の選手については、ドラフト会議翌年の7月末日まで交渉期間を延ばした。
これにより、今年2025年のドラフト会議で佐々木選手を指名していれば、来年6月のMLBのドラフト会議で佐々木選手が指名されたとしても、その指名状況を待ってから交渉を行うことができる。
すでに極秘で複数回視察した球団もあると記事では書かれており、今年のドラフト会議に向けて、注目される動きになってゆきそうだ。
麟太郎、極秘視察NPB3球団 ー 日刊スポーツ1面
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