東京六大学野球春季フレッシュトーナメントが2日、神宮球場で開幕し、B組のブロック戦では明治大学が立教大学を5-3で下した。この試合では、両チームの将来有望な1年生たちが躍動。明治大学では、期待の左腕・武藤陽世投手(仙台育英)が最速147キロを計測する鮮烈な神宮デビューを飾り、2年の半田真太郎選手が先頭打者本塁打を放つ活躍を見せた。立教大学も1年の南陽人投手(大阪桐蔭)が安定感ある投球を見せた。
伊藤樹に続け、仙台育英出身の150キロ左腕・武藤陽世投手が神宮デビュー
明治大学期待の選手が、神宮の杜で鮮烈なデビューを飾った。試合の口火を切ったのは半田真太郎選手だ。この試合、1番打者として出場すると、初回に先頭打者本塁打をライトスタンドへ運んだ。半田選手はこの日4打数2安打1本塁打1打点の活躍を見せた。健大高崎出身の選手、166cmと小柄でスピードや小技に優れた選手だったが、先頭打者弾で神宮でホームランを放ち、パワーでもアピールをした。
明治大では同じ2年生の田上夏衣外野手(広陵)が1番打者として今季打率.276を残しているが、二塁手の半田選手も田上選手と1番を競うスピードとパワーを今後磨いてゆきたい。
投手では、仙台育英で153キロを記録した2年の湯田統真投手が先発し、4回に2点、5回に1点を失ったものの、5回で9つの三振を奪う力投を見せた。また、7回には3番手として仙台育英で湯田投手の1つ後輩の1年生左腕・武藤陽世投手が登板すると、ストレートは最速147キロを計測し、1回をノーヒット1奪三振無失点と好投を見せた。
早稲田大学でエースとして投げる伊藤樹投手の後輩で、「グラウンドに来てくれて、投手としての芯はブレるな、というアドバイスをもらいました」と声をかけられたという。その言葉を胸に、「課題は制球力だが、これから磨いて早くベンチ入りして投げたいと思います」と、秋季リーグ戦でのメンバー入りへ強い意欲を見せた。
立大の期待の星・南陽人投手、悔しさバネに秋へ誓う145キロ
一方、立教大学でも期待のルーキーが好投を見せた。8回に登板した南陽人投手は、最速145キロを記録した質の良いストレートを投げ、1イニングを三者凡退、2奪三振と安定感抜群のピッチングとなった。「春からベンチ入りを狙ったんですがダメでした。秋こそはの思いは強いです」と話す南投手、大阪桐蔭高校時代は背番号「10」を背負ったが、肩の故障の影響で3年時は不本意に終わった。その悔しさを神宮のマウンドではらすために大学で練習を重ね、「ストレートのアベレージもあがってきたので、きょうのようにストレートが走ればいけると思います」と手応えを口にした。こちらも秋のリーグ戦で投げることを目指す。
武藤陽世投手 プロフィール
- 氏名:武藤 陽世(むとう ようせい)
- 所属:明治大学(1年)
- 出身高校:仙台育英高校
- ポジション:投手
- 投打:左投
- 主な特徴や実績:最速150キロを誇る左腕。2025年東京六大学野球春季フレッシュトーナメントの立教大学戦で7回に登板し、1回を無安打無失点1奪三振。早稲田大学・伊藤樹投手からアドバイスを受けた経験を持つ。課題は制球力で、秋季リーグ戦でのベンチ入りを目指す。
南陽人投手 プロフィール
- 氏名:南 陽人(みなみ はると)
- 所属:立教大学(1年)
- 出身高校:大阪桐蔭高校
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:最速145キロのストレートを投げる右腕。2025年東京六大学野球春季フレッシュトーナメントの明治大学戦で8回に登板し、1回を無安打無失点2奪三振。大阪桐蔭高校では背番号「10」を背負うも肩の故障を経験。秋季リーグ戦でのベンチ入りと活躍を目指す。
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