大学侍ジャパンが日米大学野球初の3連覇達成、主将・松下歩叶選手が決勝打・毛利海大投手ら投手陣が完封リレー

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第45回日米大学野球選手権大会の第3戦が11日、HARD OFF ECOスタジアム新潟で行われ、侍ジャパン大学代表がアメリカ大学代表を2-0で下し、史上初3連勝を達成、21回目の優勝を決めた。主将の松下歩叶(法政大4年)が決勝打を含む2打点の活躍。投げては先発の毛利海大(明治大4年)ら4投手の完封リレーで、2005年以来となる開幕3連勝での優勝を飾った。

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主将・松下歩叶、値千金の2打点でV導く「できすぎです」

アメリカの投手も力を見せ始め、投手戦となったこの試合だが、その均衡を破ったのは主将のバットだった。3回裏、1死二塁のチャンスで打席に立った松下歩叶選手はは、「冷静に対応できました」と、相手先発で「2027年のMLB全体1位候補」と目されるダックス・ホイットニー投手のボールをライト前へ運び、先制のタイムリーヒットを放った。さらに5回裏、1死一、三塁の場面では、エンドランのサインに応え、ショートへのゴロで貴重な追加点を叩き出した。「優勝がかかって気合いが入った中で良い試合ができました。優勝に導く一打が打てて、できすぎです」と、試合後に喜びを語った。初戦は無安打だったが、「第2戦の前に堀井監督に頭の位置を指導していただき、そのおかげです」と、指揮官への感謝も口にした。

毛利、佐藤、鈴木…強力投手陣が米国打線を完封

投手陣も圧巻の投球を見せた。先発の毛利海大投手は、走者を出しながらも粘りのピッチングで5回を4安打無失点。「先制点を与えないという気持ちで投げました。ピンチを背負っても打者を見て投げることができましたし、どの球でもカウントでも空振りも取ることができました」と、エースの役割を果たした。

6回から登板した2番手の佐藤幻瑛投手(仙台大)は、初球から155キロを計測する圧巻の投球。7回には1死満塁のピンチを招いたが、2026年のMLBドラフト全体1位候補のロッチ・チョロウスキー選手を「自信があったので」と157キロのストレートで空振り三振に仕留め、無失点で切り抜けた。

8回からは鈴木泰成投手(青山学院大)が登板。無死一、二塁のピンチを招くも、レフト・平川蓮選手(仙台大)の好捕にも助けられ、後続を連続三振に。最終9回も危なげなく三者凡退に抑え、試合を締めた。

毛利投手はこれまで1戦目、2戦目にリリーフで登板し、まさかの3戦目連投は先発だった。しかし、インコースをつく140キロ後半の速球など、この春に急成長した左腕はリーグ戦通りの安定した投球を見せた。そして佐藤投手、鈴木投手は来年のドラフト1位指名が確実な投手で、ピンチになってからストレートで勝負し、アメリカの打者を三振に斬って取った。来年は間違いないと確信させる投球と姿勢だった。

堀井監督「選手がよく頑張ってくれた」5戦全勝へ

開幕3連勝での優勝は2005年以来の快挙。しかし、試合後の歓喜の輪や胴上げはなく、選手たちは冷静に喜びを噛み締めていた。堀井哲也監督は「アメリカ大学代表も状態が上がってきているので苦しい試合になりましたが、新潟のファンの皆さんに良い試合を見せることができました。3連覇のプレッシャーもあったかと思いますが、選手がよく頑張ってくれました」と選手を称賛。しかし、アメリカ代表に敬意を持ってあと2戦も全力で闘うと話した。

史上初の快挙となる3連覇だったが、すでに選手はその上を見ているような冷静で泰然自若とした姿に、その自信を感じさせた。

松下歩叶選手 プロフィール

  • 氏名:松下 歩叶(まつした あゆと)
  • 所属:法政大学(4年)
  • 出身高校:桐蔭学園高校
  • ポジション:内野手
  • 主な特徴や実績:2025年大学日本代表の主将。日米大学野球選手権第3戦で、決勝打となる先制タイムリーを含む2打点の活躍でチームを3連覇に導く。

毛利海大投手 プロフィール

  • 氏名:毛利 海大(もうり かいと)
  • 所属:明治大学(4年)
  • 出身高校:福岡大大濠高校
  • ポジション:投手
  • 投打:左投
  • 主な特徴や実績:2025年大学日本代表。日米大学野球選手権第3戦で先発し、5回4安打無失点の好投で勝利に貢献。今春の東都大学リーグでは最優秀防御率とベストナインを受賞。

佐藤幻瑛投手 プロフィール

  • 氏名:佐藤 幻瑛(さとう げんえい)
  • 所属:仙台大学
  • ポジション:投手
  • 主な特徴や実績:2025年大学日本代表。日米大学野球選手権第3戦でリリーフ登板し、自己最速に迫る157キロを計測。1死満塁のピンチを無失点に抑える。
【2025】侍ジャパン大学代表メンバー
7月8日から13日まで行なわれる、日米大学野球を戦う侍ジャパン大学代表メンバーが発表された。
この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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