東京六大学野球秋季リーグでは、法政大が慶應義塾大と延長11回に及ぶ死闘を制し、先勝した。今秋のドラフト候補である主将の松下歩叶内野手(4年=桐蔭学園)は、初回に先制タイムリーを放つなど1安打1打点3出塁の活躍でチームを牽引。視察した巨人スカウトもその長打力を高く評価した。
初球を捉え先制打、死闘の突破口開く
前日は序盤に点差をつけながらも終盤に追いつかれての引き分けを受け、この日は絶対に負けられない一戦だった。その初回、松下歩叶選手は1死一、三塁の好機で打席に立つと、初球を迷わず振り抜き、打球はセンター前へ貴重な先制点をもたらした。「初球を振れる準備っていうのをずっとしているので、それがたまたまその結果になっただけ」と控えめに語るが、しっかりと結果を出す勝負強さが光った。
チームはその後、点の取り合いとなり、延長戦に突入。最後は11回1死満塁から押し出し四球で決勝点を奪い、死闘に終止符を打った。松下選手はこの日、安打だけでなく2つの四球を選ぶなど3度の出塁で勝利に貢献した。
巨人スカウト「右の大型内野手で、長打が光る」
神宮球場のスタンドには、巨人、横浜DeNAなどNPB6球団のスカウトが集結した。その前で攻守に存在感を示した松下選手に対し、各球団の評価も高まっている。
巨人・斉藤スカウト:「右の大型内野手で、長打が光るバッター」
前日の試合では本塁打を放っており、2日間でその打撃力を存分にアピールした形となった。
目標はドラフト1位「1年間やってきた」
スカウトからの高い評価を受ける中、松下選手自身も高い目標を掲げている。「ドラフトで1位指名していただくところを目標に1年間やってきた」と、10月のドラフト会議に向けて話し、それを実現すべく侍ジャパン大学代表やリーグ戦での一打席一打席にかけている。
ドラフト会議では、その高い守備力も含めて、右の強打者で好守備の三塁手として、1位指名の可能性が高まっていると言える。
松下 歩叶 プロフィール
- 氏名:松下 歩叶(まつした あゆと)
- 所属:法政大学 4年
- 出身:桐蔭学園高校
- ポジション:内野手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:181cm・85kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト上位候補。日米大学野球選手権で主将を務めMVPを受賞。勝負強い打撃と長打力が魅力の右の大型内野手。

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