東京六大学野球秋季リーグでは、明治大の152キロ左腕・久野悠斗投手(4年・報徳学園)が、昨年4月に受けたトミー・ジョン手術から約1年11ヶ月(700日)ぶりとなる復活登板を果たした。スタンドからの「お帰り」コールに迎えられ、2回を無失点に抑える好投。視察した千葉ロッテのスカウトもその復帰を評価し、完全復活へ大きな一歩を踏み出した。
「お帰り」コールに包まれた700日ぶりの神宮
待ちに待った瞬間が訪れた。8-0と大量リードで迎えた7回、マウンドに久野悠斗投手の名が告げられると、スタンドからは温かい「お帰り、久野」コールが沸き起こった。2023年10月22日以来、実に700日ぶりとなる神宮のマウンドに、「懐かしさ、感慨深いものがあった」と、その景色を噛み締めた。
この日は2イニングを投げ、2安打1死球と走者を背負いながらも無失点。手術前の最速152キロには及ばない140キロ前後だったが、「少しずつステップアップはできている」と確かな手応えを口にした。久野投手は「まだ決め球が甘かったり、まっすぐに力強さが足りない」と課題を挙げながらも、「落ち込んだりもしましたが、頑張ったのは人生の大きな糧」と、長いリハビリ期間を乗り越えた充実感をにじませた。
千葉ロッテスカウトも評価、復活への第一歩
スタンドでは、プロのスカウトもその復活登板を見守っていた。万全の状態ではないながらも、ストライク先行で勝負する姿に、確かな評価が与えられた。
千葉ロッテ・菅野スカウト:「復帰登板でストライクをしっかり投げられていた。強い直球とチェンジアップが良さ」
そして明治大の戸塚監督も、「地道なリハビリを一生懸命やっていたので、うれしい限り。これから、2戦目や3戦目の先発ができるくらいに復活してもらえたら」と、目を細めながら今後の完全復活に期待を寄せた。
まだまだ本当の復活という投球ではないが、投げられた事が一歩前進に。そして次は140キロ後半、そして150キロと状態を挙げたい。この秋にどこまで投げられるかはわからないが、大型ながら柔らかいフォームで投げる左腕には、ドラフト4位前後での指名があるのではないかと思う。
久野 悠斗 プロフィール
- 氏名:久野 悠斗(ひさの ゆうと)
- 所属:明治大学 4年
- 出身:報徳学園高校
- ポジション:投手
- 投打:左投左打
- 身長・体重:186cm・88kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。最速152キロの大型左腕。2024年4月に左肘のトミー・ジョン手術を受け、約1年11ヶ月ぶりのリーグ戦復帰登板を果たした。






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