愛媛・松山坊っちゃんスタジアムで始まった侍ジャパン大学代表候補強化合宿が5日にスタートした。全国から精鋭58名が集結する中、初日の主将に抜擢されたのは、青山学院大学の渡部海捕手(3年・智弁和歌山)。3年連続の合宿参加となる経験豊富な司令塔は、フリー打撃で柵越えを連発するなど、来秋ドラフト上位候補としての実力を遺憾なく発揮した。
経験買われ「初日キャプテン」、声と背中で引っ張る
関西国際大・鈴木英之監督率いる新体制でのスタート。その初日にチームをまとめる大役を任されたのは、やはり渡部海選手だった。今夏の大学日本代表でも正捕手を務め、日米大学野球優勝に貢献した渡部選手。「とにかく元気を出そう」とアップから先頭に立ち、大きな声でチームを鼓舞した。
「素晴らしい選手が日本各地から集まった。本当にチームを引っ張っていきたい気持ちは強い」。代表経験の多さもあり、最上級生となる来季に向け、リーダーとしての自覚をにじませた。
フリー打撃で一発、ドラ1候補のバットが火を噴く
アピールしたのは統率力だけではない。今秋の明治神宮大会優勝チームで4番に座った打棒も健在だ。フリー打撃では左翼席へ2本の柵越え弾を放ち、大学屈指の「打てる捕手」としての存在感を強烈に見せつけた。
今回の合宿には、強肩の亜細亜大・前嶋藍捕手や、東京六大学で本塁打王(タイ)に輝いた法政大の1年生・井上和輝捕手ら強力なライバルも参加している。「そのためには選ばれないといけないので、アピールしていけるように」。まずは代表入りを勝ち取り、その先にある「日本の扇の要」の座を狙う。
中日ドラ1・中西の女房役から、大学球界の顔へ
中日ドラゴンズからドラフト1位指名を受けた1学年先輩・中西聖輝投手とバッテリーを組み、数々の栄冠を勝ち取ってきた。偉大な先輩が卒業し、名実ともにチームの大黒柱となる来年。「結果でも行動でも見せていきたい」。大学球界の顔として、そしてドラフトの目玉として、渡部海の勝負の1年が幕を開けた。
渡部海 プロフィール
- 氏名: 渡部 海(わたなべ・かい)
- 所属: 青山学院大学(3年)
- 出身: 智弁和歌山高等学校
- ポジション: 捕手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 180cm、88kg
- 主な特徴や実績: 1年時から名門・青学大のレギュラーを張る強打の捕手。今秋の神宮大会決勝ではV3ランを放つ。大学日本代表経験も豊富で、来秋ドラフトの捕手No.1候補。








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