愛媛・松山坊っちゃんスタジアムで行われた侍ジャパン大学代表候補選手強化合宿の最終日に、恒例の50メートル走計測(光電管使用)が行われた。そこで参加野手35人の頂点に立ったのは、明治大の岡田啓吾内野手(3年・前橋育英)だ。叩き出したタイムは衝撃の「5秒69」。過去にこの合宿でトップを計測し、プロ入りした先輩たちの記録を大幅に更新する異次元の走りを披露した。
矢沢、岡城、松川…プロ入りした俊足自慢を「ごぼう抜き」
光電管を使用した正確な計測が導入された2021年以降、この50m走の計測は、プロへの登竜門ともなっている。過去のトップ記録保持者は、2021年の日本ハムドラフト1位・矢澤宏太選手(日体大・5秒80)、2022年が日本ハムのドラフト3位・宮崎一樹選手(山梨学院大・5秒91)、2023年がヤクルトドラフト2位・松川玲央選手(城西大・5秒88)、2024年が阪神ドラフト3位・岡城快生選手(筑波大・5秒82)、と、いずれもドラフト3位以内で指名されている。
岡田啓吾選手はこれらの記録を0.1秒以上も短縮。「もう、びっくりのひと言です。得意分野だったので良い記録が出ればいいなと思って走りました」と本人も驚きを隠せない様子だが、小学5年時に陸上100メートルで全国9位に入った実績を持つ生粋のスピードスターの実力をまざまざと見せつけた。
5秒台連発!「明大スーパーカートリオ」が躍動
明治大学の俊足ぶりは岡田選手だけではない。3位には田上夏衣外野手(2年)が5秒92、5位には榊原七斗外野手(3年)が5秒99でランクイン。3人全員が5秒台をマークする「明大スーパーカートリオ」が、全国のライバルたちを圧倒した。
岡田選手は「プロを目指して足をアピールしたい。相手も結構嫌だと思うので、嫌なバッターになりつつ、盗塁もできれば」と、来春リーグ戦での暴れっぷりを予告。東京六大学リーグ連覇を目指すチームに、強力な武器が加わった。
代表の鈴木英之監督も「思っていたよりも足の速い選手が多くて非常に良いですね」と話し、来年度の侍ジャパン大学代表チームは、快足選手によるスピード野球をするチームになっていくかもしれない。
50m走計測 上位記録(野手)
岡田啓吾 プロフィール
- 氏名: 岡田 啓吾(おかだ・けいご)
- 所属: 明治大学(3年)
- 出身: 群馬県(前橋育英高校卒)
- ポジション: 内野手・外野手
- 投打: 右投左打
- 主な特徴や実績: 侍ジャパン大学代表候補合宿の50m走計測で歴代最速の5秒69を記録。小学生時代に陸上で全国9位の実績を持つ俊足巧打の選手。










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