愛媛・松山で行われた侍ジャパン大学代表候補選手強化合宿は12月7日に最終日のメニューが行われ、投手陣の身体能力測定も行われた。佛教大学の野村亮輔投手(3年)が30メートル走でトップ、青山学院大学の鈴木泰成投手(3年)がメディシンボール投げでトップを記録。実戦形式の練習でも剛速球を披露した右腕たちが、数値でもそのポテンシャルの高さを見せつけた。
30m走「4秒04」の野村、公式戦35回連続無失点の実力
30メートル走測定で「4秒04」というトップタイムを叩き出したのは、佛教大の野村亮輔投手だ。瞬発力の高さもさることながら、マウンドでの安定感も抜群。今秋の公式戦では35回連続無失点という驚異的な記録を樹立している。
合宿中のシート打撃では、打者4人に対し1安打2三振。「スプリットが良くなかったのでチェンジアップを使った」と修正能力を見せつつ、「これまでの最速が152キロなのでもう少し出力が出せたかな」と向上心も忘れない。「プロ志望です。冬にしっかりトレーニングしていきたい」と、さらなる進化を誓った。
パワーNo.1は青学大・鈴木、メディシンボール「20m59」
重さ3キロのメディシンボール投げ(バックスロー)で全体トップの「20メートル59」を記録したのは、青学大の鈴木泰成投手だ。今夏の日米大学野球でも活躍した大型右腕は、実戦形式のシート打撃でも力強いストレートと縦の変化球を武器に打者を圧倒した。
合宿については、「今年の夏に続いて、レベルの高い選手から技術面や考え方を学んだので今後に大いに生かしていけそうです。新しい発見があったので、いろいろ試して自分に良いものを取り入れていきたいです。」と話し、「測定の数値ももっと上げられますし、この冬にフィジカルも技術も上げていきたい」と、強靭な肉体にさらに磨きをかける。
近大・宮原も猛アピール「プロを目指しています」
関西学生野球リーグで5勝0敗、ベストナインに輝いた近畿大学の宮原廉投手(3年)も存在感を示した。シート打撃では打者4人を無安打3三振と完璧な投球。「練習してきたフォークとスプリットで良い感覚を掴めました」と手応え十分だ。こちらも「プロを目指しています。最後までアピールして侍ジャパンに入りたい」と、代表入りへの強い意欲を見せた。
鈴木英之監督は「このひと冬で選手たちはもっと成長すると思う。春に台頭してくる選手に期待したい」と総括。6月の次回選考合宿へ向け、投手たちのサバイバルレースが熱を帯びている。
注目投手陣 プロフィール
- 野村 亮輔(のむら・りょうすけ): 佛教大学(3年)。瞬発力抜群の右腕。秋季公式戦35回連続無失点の安定感を持つ。30m走測定全体1位。
- 鈴木 泰成(すずき・たいせい): 青山学院大学(3年)。186cmの長身から投げ下ろす剛速球が武器。メディシンボール投げ全体1位のパワーを誇る。
- 宮原 廉(みやはら・れん): 近畿大学(3年)。最速150キロ超の直球と落ちるボールで三振を奪う。今秋リーグ戦で5勝0敗、ベストナイン。












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