青木宣親選手がブルワーズに移籍することに決まった。青木選手は2003年のドラフト4位でヤクルトに指名されている。この年は早大の選手が目立った年だった。
ドラフトの目玉は早大の鳥谷敬選手、1年生から活躍し2年生で3冠王に輝いた大型遊撃手だった。西武、巨人、阪神、横浜、オリックス、中日、福岡ダイエー、ヤクルトが自由枠での獲得を狙い、8月には、巨人、阪神、横浜の3球団に絞られた獲得レースは、オーナーの大号令で獲得を目指した巨人だったが、二岡選手もいることから遊撃手としてのポジションの確約がなく、阪神入りが決定した。
投手の目玉はいなかったものの、高校生では遊学館の小嶋達也投手が注目を集めた。中日が1位指名を目指したが本人が阪神入りを希望し、大阪ガスに進み、2006年に阪神入りをする。
即戦力の目玉は150kmをマークした近大・糸井投手と高校時にも注目された内海哲也投手だったが、内海投手は巨人入りを希望して社会人に進んでいたため、他球団は手を出せなかった。糸井投手には日本ハムが早くから自由枠を打診しており獲得が決定した。この両球団はこの頃から戦略は変わっていない。
早稲田大からは、鳥谷選手のほか、青木宣親選手がヤクルト4位、比嘉寿光内野手が広島の3位で、由田慎太郎外野手がオリックス8位で指名されるなど、野手4人がプロ入りを果たした。下級生では3年生の田中浩康が2004年に、武内晋一が2005年にヤクルトに自由枠・希望枠として入団し、野手の黄金時代だった。投手では2005年に巨人入りする越智大祐投手が2年生で投げていた。
チーム | 自由枠・1位 | 自由枠・2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位以降 |
横浜 | 吉川輝昭 日本文理大 |
森大輔 三菱ふそう |
– | 牛田成樹 明大 |
呉本成徳 明大 |
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大阪近鉄 | 香月良太 東芝 |
吉良俊則 柳ヶ浦 |
– | 坂克彦 常総学院 |
新里賢 法大 |
中本和希 近大 |
栗田雄介 千葉工大卒 |
広島東洋 | 白濱裕太 広陵 |
– | 比嘉寿光 早大 |
尾形佳紀 ホンダ |
仁部智 TDK |
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オリックス | 歌藤達夫 ヤマハ |
柴田誠也 北海道尚志 |
– | 嶋村一輝 九国大 |
野村宏之 近大 |
松村豊司 立命大 |
小島昌也 自由ヶ丘 由田慎太郎 早大 |
阪神 | 鳥谷敬 早大 |
筒井和也 愛知学院大 |
– | 桟原将司 新日鉄広畑 |
小宮山慎二 横浜隼人 |
庄田隆弘 シダックス |
|
千葉ロッテ | 内竜也 県川崎工 |
– | 杉原洋 開星 |
田中雅彦 近大 |
三島輝史 大阪桐蔭 |
成瀬善久 横浜 |
藤井宏海 福井高 |
読売 | 内海哲也 東京ガス |
西村健太朗 広陵 |
– | 平岡政樹 徳島商 |
岩館学 東洋大 |
山本賢寿 帝京大 |
佐藤弘祐 東北高 南和彰 福井工大 |
日本ハム | 糸井嘉男 近大 |
– | 須永英輝 浦和学院 |
押本健彦 日産自動車 |
稲田直人 JFE西日本 |
金森敬之 東海大菅生 |
渡部龍一 札幌第一 |
ヤクルト | 川島亮 八戸大 |
山田裕司 小松市立 |
– | 青木宣親 早大 |
吉田幸央 城郷高 |
佐藤賢 明大 |
|
福岡ダイエー | 馬原孝浩 九共大 |
城所龍磨 中京高 |
– | 明石健志 山梨学院大付 |
榎本敏孝 西淀川高 |
金子圭輔 志学館 |
三瀬幸司 NTT西日本中国C 竹岡和宏 ブレーブス3A |
中日 | 中川裕貴 中京高 |
– | 石川賢 八戸大 |
佐藤充 日本生命 |
中村公治 東北福祉大 |
堂上剛裕 愛工大名電 |
川岸強 トヨタ自動車 小川将俊 日通 |
西武 | 山崎敏 平成国際大 |
黒瀬春樹 県岐阜商 |
– | 松川誉弘 港高 |
松坂健太 東海大仰星 |
岡本篤志 明大 |
佐藤隆彦 フィリーズ1A 杉山春樹 専大卒 |
上位指名選手では鳥谷選手が期待通りの活躍を見せ、阪神で遊撃手のレギュラーとして活躍を続けている。内海投手は巨人のエースとして、馬原投手は福岡ソフトバンクの抑えとして1位指名どおりの活躍を見せている。
下位で注目は何といってもヤクルト4位の青木宣親選手、セリーグで200本安打をマークし、今年メジャーに移籍した。また千葉ロッテが6位でエースとして活躍している成瀬投手を獲得している。
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