最速148キロ右腕・大分商の川瀬堅斗投手がこの夏の大会で初登板し、4回を3安打6奪三振で無失点に抑えた。最速は148キロだった。
左太もも裏を痛め
大分商の川瀬堅斗投手は、昨年夏の大会でも伸びのあるストレートと変化球の鋭さがあり、最速148キロを記録する右腕投手として注目されていた。この日は昨年からどのくらい成長しているのかを見に、11球団のスカウトが視察に訪れた。
大分商は2年生の渡辺投手が先発をしたが5回までに3点を失い0-3で迎えた6回、川瀬投手が登板した。初球に143キロのストレートを投げ、2アウトから気合を込めた球で三振を奪った。
それでも球速は球場表示で145キロ、ネット裏のスカウトのスピードガンで148キロ昨年よりも重さは感じられたが、昨年から伸びているとは感じられなかった。それには理由があった。7月4日の練習試合で、左太もも裏を痛めており、十分な練習ができない状態で、この日も先発を2年生の渡辺投手に譲っていたという。
それでも、練習自粛中に体重を5kg増やし、「指がかかるようになって球に重みが増した」と話す。また変化球は昨年よりも精度が増し、特にカウントを奪う球は、相手を見ながらコントロールをして投げていた。「ストレートを狙われている中で変化球を使ってうまく抑えられたのは収穫」と話した。
11球団スカウト視察
この日は東北楽天を除く11球団のスカウトが視察に訪れ、福岡ソフトバンク、横浜DeNAのスカウトが評価した。
福岡ソフトバンク・宮田善久アマスカウトチーフ補佐:「直球は昨夏の方が走っていると感じたが、試合慣れしていてピッチングがうまい。指先の感覚も器用。甲子園ではもっと調子が上がった投球をしてくれるはず」
横浜DeNA・吉田孝司チーム統括本部顧問兼球団代表補佐:「変化球をうまく使ったいい投球。面白い素材」
大分高校野球大会はこれで終わってしまい、本来ならば甲子園もない所だが、今年は甲子園交流戦に出場が決まっている。センバツで150キロを出す宣言をしていた川瀬投手は、「楽しみだけど今のままだと不安もある。体のキレをもっと出して、甲子園では150キロを出したい」と改めて宣言をした。

楽天を除く11球団のスカウトが視察。ソフトバンクの宮田善久アマスカウトチーフ補佐は「本調子じゃないが、経験値が高く打者との駆け引きがうまい」。DeNAの吉田孝司チーム統括本部顧問兼球団代表補佐は「変化球をうまく使ったいい投球。面白い素材」と評価した。
コメント