智弁和歌山の150キロ右腕・小林樹斗投手が今大会2度目の登板をし、149キロの力のある球を見せた。
ペース配分考え
初戦の登板で150キロを記録した小林樹斗投手、この日は強敵・市和歌山との試合に、逆転をして6-3となった6回からマウンドに上がると、「後半に行く感じだったので、そこに向けてしっかりと準備できた」と話すように、最速149キロのストレートを見せ、まずは6回を0点に抑えた。
前の試合に「6,7割の力」で投げたと話したが、「この日も変わらない感じ」と強敵相手にもやや余力を持って投げ、楽に腕を振りながらも140キロ台後半のストレートを続けた。4回を投げて5安打をゆるし、9回には1点を許したものの、「ポイントになる打者が何人かいて、その打者には力を入れました。4イニングですが、打順によって力を落として投げた部分もあります」と、ペース配分を考えて投げた。
この日は7球団10人のスカウトが視察をした。
中日・中田宗男アマスカウトアドバイザー:「まだ余力を残して投げている」
横浜DeNA・安倍スカウト:「真っすぐも走っていたし、変化球も良い。腕の振り、体つきが良くなっている。上位に推したい選手」
広島・鞘師スカウト:「真っすぐにキレも力もある。強弱をつけて投げられている」
ストレートが低く伸びる球質は昨年春と同じくらいの強さを見せていた。中京大中京の高橋宏斗投手が152キロの圧巻投球を見せる中で、小林投手も100%の投球を見たい気もするが、大会全体、そして秋のドラフト会議までのペース配分も、もしかすると考えているのかもしれない。

7球団のスカウトが視察する中、六回から4回を投げた小林樹は5安打1失点で試合を締めくくりながらも「真っすぐは悪くなかったし、勝ち切れたのは大きいが、最後に引っ掛けてしまった」と四球と連打で1点を失った九回の投球を反省。
それでも直球は初戦の南部戦で出した自己最速の150キロに迫る149キロをマークし、DeNAの安倍スカウトは「真っすぐも走っていたし、変化球も良い。腕の振り、体つきが良くなっている。(ドラフト)上位に推したい選手」と高評価。中谷仁監督も「チームの大黒柱として頑張ってくれている。頼もしい」と目を細めた。
視察した7球団10人のスカウト陣が評価したのは「平均値」の高さだ。直球の大半が145キロ超。中日・中田宗男アマスカウトアドバイザーは「まだ余力を残して投げている」と高い潜在能力を認める。
プロ7球団10人のスカウトが視察に訪れるなか、この日の最速は149キロをマークした。広島・鞘師スカウトは「真っすぐにキレも力もある。強弱をつけて投げられている」と高評価だった。
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