旭川実のプロ注目投手・田中楓基投手が、帯広大谷戦で先発したものの、6回途中で降板し、再登板したもののリードを守りきれなかった。この日は9球団のスカウトが視察をした。
6回途中で降板
田中楓基投手は最速148キロの速球を投げる右腕投手で、昨年夏に素晴らしい投球を見せ、プロから注目されていた。しかし3年になってからは、短いイニングで失点する場面もあるなど、本調子ではなかった。
この日の帯広大谷戦で先発をした田中投手は、初回から140キロ中盤のストレートを投げると、最速は148キロを記録した。しかし、そのストレートを狙われて先制点を与える。
それでも「初回に直球を狙っているのが分かったので、2回からは変化球を多めにした。」と2回からは大きくて鋭く曲がるスライダーを投げると、4回にはストレートも腕の振りが軽くなり、手元でビュッと伸びる球となり、ストレートでもストライクを奪えるようになった。
復調かと見られたが、5回には再びストレートを狙い打たれると、6回にも失点し、5回1/3で6失点しマウンドを譲り、外野へ回った。味方が追い上げると8回から再登板し、8回に3点を奪って8-7とリードをしたものの、9回に1点を与えて守りきれず、再びマウンドを譲った。合わせて8回1/3を投げて13安打5奪三振7失点という内容だった。
「バッテリーで話しながら配球した。満足いく投球はしたつもり。打たれたのは相手の力が上だったから」と相手の力を認める「みんなとやり切ったので悔いはない」と話したものの涙をこらえた。
そして将来について、「かかるか分からないが、プロに行きたいと思っている。次のステージでもできるように頑張りたい」と話し、プロ志望を明らかにした。
昨年見た感じでは、今年の高校生投手のトップクラスになると予想した。体のサイズを含めて、もう少し大きな投手になると思ったが、そういう変化は見られなかった。現時点ではこのような投球で本人も納得はしていないだろう。
それでも昨年の投球を見て、将来が非常に楽しみと感じた事は間違いなく、この日も4回のピッチングではストレートが良かった。プロでは体作りから始めることになると思うが、2,3年後くらいにガラッと変わった形で頭角を表すのではないかと思う。
素質を見れば、大きく評価を下げることはなさそうだ。ドラフト会議では3位前後で指名があるのではないかと予想する。

NPB9球団のスカウトが見守る中、自己最速タイとなる148キロを記録も、粘り強い帯広大谷打線を抑えることができなかった。「初回に直球を狙っているのが分かったので、2回からは変化球を多めにした。バッテリーで話しながら配球した。満足いく投球はしたつもり。打たれたのは相手の力が上だったから」と言い訳はしなかった。
「みんなとやり切ったので悔いはない」と気丈に涙をこらえた。進路については「(ドラフトに)かかるか分からないが、プロに行きたいと思っている。次のステージでもできるように頑張りたい」とプロ志望を明かした。
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