高校1年の秋に146キロを記録し、北海道で注目投手となった室蘭栄の住吉壮野投手は、苫小牧中央の斉藤優汰投手との投げ合いに惜しくも敗れ、新しい目標に向かう。
まずは進学して
今年の北海道は、苫小牧中央の151キロ右腕・斉藤優汰投手を筆頭に、東海大札幌・門別啓人投手、知内の坂本拓己投手といった140キロ後半から150キロを記録する投手がいるが、その中で1年秋に146キロを記録していた住吉壮野投手も四天王として名前を連ねていた。
この日はその四天王の一人、斉藤投手との南北海道大会出場をかけた試合で、投げ合いを挑んだ。178cm88kgの体で9回139球を投げ、5失点をしたものの10個の三振を奪った。対する斉藤投手は140キロ後半の速球を投げ、9回136球で16個の三振を奪い4失点、4−5で敗れた。
結局、高校3年間で、苫小牧中央や駒大苫小牧などのいる室蘭地区の代表になることはできず、道大会に出ることはできなかった。それでも、斉藤投手とはLINEでやり取りをするなど、ライバルとの3年間の戦いを楽しんだ。この日の試合後に「負けて後悔がないといえばうそになるけど、最後に一番、楽しい試合ができた」と目をうるませた。
そして住吉投手は将来について、「まずは進学して大学で力をつけてから目指したい」と話し、大学進学の志望を明らかにした。おそらく斉藤投手はこの秋のドラフト会議でプロ野球選手になると思うが、「もしそうなったら、いつか追いついて、上の舞台で対戦できたら」と話した。
厳しいライバルとの戦いの中で、栄光はつかめなかったかもしれないが、これほど素晴らしいライバルを得ることはなかなかできないと思う。そのライバルの成長を見て諦めるのではなく、それに勝つという気持ちを忘れなければ、4年後に住吉投手の名をドラフト候補として再び注目することになると思う。


目標はプロも「まずは進学して大学で力をつけてから目指したい」。斉藤が高卒でプロ入りする可能性もあるが「もしそうなったら、いつか追いついて、上の舞台で対戦できたら」。
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