大社高との延長11回の死闘の末に敗れた早稲田実、高校通算64本塁打を放つ遊撃手として注目される宇野真仁朗選手は、進路について「まだ決めていません」と話した。
進路未定
大社高校との3回戦は死闘だった。先制をした早稲田実だったが、9回に大社のスクイズで同点に追いつかれるも、なおも続く1アウト2,3塁のピンチで、レフトをサードの前に守らせる内野5人シフトを敷き、見事にその左翼手がゴロを捕球して一塁に送球、その間に本塁に突入したランナーもアウトにしてピンチを切り抜けた。
しかしタイブレークでは10回、11回の攻撃で共に無失点に抑えられると、11回の裏に相手に送りバントを決められてファーストもセーフとなりノーアウト満塁から、最後はサヨナラヒットで敗れた。
主将の宇野真仁朗選手は「まだ負けた実感がない。明日もこの仲間と練習している未来しかない」と試合後に大粒の涙を流した。9回のバントシフトについては「練習でもやったことはあった。正直あそこまでうまくはまるとは思ってなかった」と話した。
宇野選手は高校通算64本塁打を放つ遊撃手として、また走塁面でもチームを引っ張る姿をプロのスカウトが評価しているが、この日は進路について聞かれると、「まだ全然考えていない。先生を含め監督と話して決めていきたい」と話し、まだ進路を決めていないとした。
この夏は西東京大会で2本のホームランを放つなど、12打数6安打2本塁打で8打点の活躍で甲子園に出場してきたが、甲子園の3試合は14打数3安打で、鶴岡東、大社の2試合は9打数でノーヒットに終わった。この夏に放った9安打のうち、ホームラン2本も含めて8本がレフト方向への当たり、日大三戦のセンターオーバーの2ベースヒットが逆方向に飛んだ当たりだったが、甲子園では左腕の櫻井椿稀投手、馬庭優太投手に外角に球を集められ抑え込まれた。
レフト方向への強い当たりを飛ばす力は素晴らしく、プラス走塁の技術や守備についても無難にプレーした事で二遊間の可能性もあると感じた。プロ志望届を提出すればドラフト4位前後での指名になると予想するが、あとは今後、攻められる事になる外角の球をどのように打っていくことができるようになるのか、それを習得していくのが大学なのかプロなのか、それについても注目してゆきたい。




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