長崎海星で最速150キロの速球を投げ、昨年5月のNHK杯で完全試合を達成して注目されている陣内優翔投手について、プロ側はドラフト下位指名の評価をしているという。
「上位指名もあり得たかもしれません」
陣内優翔投手は184cmの長身右腕で、最速は150キロを記録する。昨年5月のNHK旗大会で完全試合を達成して注目された。2年夏は登板せずにチームが初戦で敗退、秋は九州大会1回戦で有明に9回まで4失点、延長11回のタイブレークまで164球を一人で投げたが試合に敗れ、センバツ出場はならなかった。
3年生となった今年、春季大会でチームは九州大会準々決勝まで勝ち上がったが、陣内投手は登板しなかった。そして無開けた夏、初戦の清峰戦で先発をすると、5回1安打4奪三振3四死球で無失点とその力を見せる。しかし3回戦の島原戦は登板せず、準々決勝の九州文化学園戦では5点をリードされた5回途中から登板し、4回2/3を3安打3奪三振無失点と好投したが敗れた。
150キロを記録するだけでなく、バランスよくしなやかに見えるフォームから、角度のあるストレート投げる投手だが、パ・リーグ球団のスカウトは「中学時代は軟式野球部で、硬球を握ったのは高校に入ってから。それでもMAX150キロを投げるように素質はある。ただ、ウチは良くて下位指名。他球団の評価も似たり寄ったりでしょう」と話す。
その理由として、「高校入学以降、何度も右肩痛で離脱しているからです。中学時代に肩を酷使したわけではなく、フォームも特に問題ないのですが。」と話し、「肘と異なり、肩は厄介ですからね。状態次第では手術が必要になるかもしれないし、手術したからといって必ず良くなる保証もない。すべては今後の調査次第です。もし、肩のケガさえなければ上位指名もあり得たかもしれません」と、肩の故障によって上位指名にはなりにくいと話した。
肘の故障をしている選手は多いが、トミー・ジョン手術により回復する投手も少なくない。一方で肩については投手だけでなく野手も含めた野球選手にとって、故障をすると野球を諦めざるを得ない状況になってくる。故障の条件が含まれてくると、指名予想は非常に難しくなるが、故障抜きで考えれば、今年の高校生右腕ではトップ20に入ってくると思う。まずは進路の決断を待ち、プロ志望をした時にはドラフト会議での指名を注目したい。

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