東京六大学野球秋季リーグでは、明治大が慶應義塾大に先勝した。今秋ドラフト上位候補の4番・小島大河捕手(4年=東海大相模)が先制犠飛と今季1号ソロを放ち、リーグ通算50打点に到達。阪神の竹内球団副本部長やDeNAのスカウトが見守る前で圧巻のパフォーマンスを披露し、「天才的」と絶賛された。
4番の仕事、流れに乗った今季1号
4番のバットが勝負を決めた。3回にフェンス手前への特大犠飛で先制点を挙げると、8回に侍ジャパン大学代表で共に戦った3年生の3番・榊原七斗選手の本塁打で追加点を挙げた直後、4番の小島大河選手は内角の直球を強振。打った瞬間にそれとわかる打球は、ライトスタンドへ突き刺さる今季1号のソロ本塁打となった。
「流れに乗って打てた1本」と、2者連続アーチで試合を決定づけた一打を振り返った。この本塁打でリーグ通算50打点とし、現役最多記録をさらに更新した。また、リーグ戦通算打率も.347と驚異的な数字を残している。
阪神副本部長も視察、DeNAスカウト「天才的」
ドラフト会議の迫り、東京六大学の選手の視察に、神宮のネット裏には連日スカウトが押し寄せている。この日は阪神の竹内球団副本部長や横浜DeNAなども視察する中で、小島選手勝負強い打撃に、高く評価する声が聞かれた。
横浜DeNA・八馬アマスカウトグループディレクター:「1スイングで仕留めるのはさすが。コンタクト能力が高く、感覚が良い時の打撃は天才的。捕手としても大きな穴はない」
山本祐大選手や松尾汐恩選手といった若くて打撃も良い捕手が揃うDeNAは、捕手として更に小島選手の獲得を目指すかは不明だが、打撃の良い左のスラッガーとしては明治大の先輩・佐野恵太選手もおり、入江投手など明治大出身の投手陣も多く、全く縁がないということも無さそうだ。
優勝のために「いいところで一本を」
日米大学野球では不動の5番打者として全てに先発出場をし、「強いボールを投げる。日本とは違うと思った」という米国の150キロを超す投手と連日対戦をした。この経験から、夏場はスイングスピード向上に努めてきて、これまではストレートは逆方向に運ぶようなイメージだったが、ストレートもライトスタンドに放り込んだ。
今秋は3試合で打率.667、1本塁打、5打点とホームランこそ1本目だが打撃は調子を維持している。ドラフト会議の迫る中で小島選手は「ドラフトは周りの方が評価すること。自分は優勝のために目の前のことを一生懸命やっていきたい」と冷静に話し、。「いいところで一本を打てる打者になりたい」と述べた。5季ぶりのリーグ優勝へ向けて、4番の役割を全うし、10月23日のドラフト会議に臨む。
小島 大河 プロフィール
- 氏名:小島 大河(こじま たいが)
- 所属:明治大学 4年
- 出身:東海大学付属相模高校
- ポジション:捕手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:179cm・83kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト上位候補。「打てる捕手」として世代トップクラスの評価を受ける。リーグ通算50打点(現役最多)。2年連続で大学日本代表に選出。東海大相模3年春に選抜高校野球大会優勝。



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