秋季高校野球和歌山大会は4日に準決勝が行われ、市立和歌山が日高高中津分校を3-1で下し、2年連続の近畿大会出場を決めた。来秋のドラフト候補に挙がる最速151キロ右腕・丹羽涼介投手(2年)が、2安打13奪三振1失点と圧巻の完投勝利。視察した日本ハムのスカウトも絶賛する快投で、チームを選抜出場へ大きく近づけた。
「エンジン全開」圧巻の13奪三振完投
来春の甲子園へ、エースの右腕がうなりを上げた。「エンジン全開でした」と語る丹羽涼介投手は、この日の最速148キロを計測したストレートと、鋭く曲がるスライダーを武器に三振の山を築いた。9回に連続四球でピンチを招くも、最後は2者連続三振でゲームセット。134球を投げ抜き、2安打1失点13奪三振という圧巻の内容で、大一番での勝負強さを見せつけた。それでも試合後は「最後はバテてしまった。まだまだ体力不足だと実感している」と、さらなる高みを見据えた。
日本ハムスカウトも絶賛「すごく高いレベル」
来年は右腕の織田翔希投手(横浜)、左腕の末吉良丞投手(沖縄尚学)、二刀流の菰田陽生選手(山梨学院)がいるが、丹羽選手は今年のセンバツで140キロ後半の速球を投げ、織田投手に次ぐ右腕投手として注目される。この日はスタンドにスカウトが集まり、早くも熱い視線を注いた。
北海道日本ハム・荻田圭スカウト:「球威があり、スライダーで空振りも取れる。高2のこの時点では凄く高いレベルにいる。将来性も高いと思うので楽しみです」
他のNPBスカウトも「順調なら上位候補に入ってきそうだ」と期待を寄せている。
世代No.1へ、ライバルに闘志
今春のセンバツは、優勝した横浜高校を相手に好投し、一躍注目を集めた。夏は甲子園に出場できずに存在感を示すことができなかったものの、スライダーの球速を約7キロ上げるなど、着実な成長を遂げている。
そして丹羽投手は、今夏の甲子園で活躍した同学年の沖縄尚学・末吉良丞投手や横浜・織田翔希投手の名を挙げ、「自分も負けていられない。織田や末吉より、世代NO.1投手になりたい」と、強いライバル心を燃やす。市和歌山の偉大な先輩、2021年横浜DeNAドラフト1位指名の小園健太投手の背中を追い、まずは近畿大会でその実力を証明する。
丹羽 涼介 プロフィール
- 氏名:丹羽 涼介(にわ りょうすけ)
- 所属:市立和歌山高校 2年
- 出身:和歌山県
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:183cm・77kg
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。最速151キロの本格派右腕。今春の選抜高校野球大会で好投し注目を集める。秋季和歌山大会準決勝で13奪三振1失点完投勝利を挙げた。



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