10月23日のドラフト会議を前に、阪神が、赤星2世の呼び声高い愛知学院大学の杉山諒外野手(21)をリストアップしていることが分かった。50m5秒7の俊足を誇るアマチュア球界屈指の俊足に、球団はこの日もスカウト2人態勢で熱視線を送っており、一芸を持った選手として注目している。
侍ジャパン大学代表経験の俊足外野手
脚力はまさに異次元だ。一塁到達タイムは3秒7前後と、陸上選手である姉と弟に囲まれて育ち、姉の走りを見て盗んだというトレーニングで天性の脚力に磨きをかけた。
さらに、同じ愛知県出身のレジェンド、赤星憲広氏の動画を繰り返し見て盗塁技術を研究。「盗塁のうまい選手は一歩目をベストで決めてくる」と、スタートの一歩目を追求し、今春のリーグ戦では自己最多の7盗塁を記録した。
夏にはその足で侍ジャパン大学代表のメンバーを勝ち取った。平川蓮選手、秋山俊選手といった各リーグの注目強打者がメンバー入りする中で、他にも他に強打の選手が候補として残っていたが、足の武器を評価された。ドラフト1位候補が並ぶメンバーの中でプレーし、交流してプロへの思いも強く持つようになった。
虎党の韋駄天に、猛虎が2人態勢で熱視線
その韋駄天には阪神が注目している。18日に行われた愛知大学リーグの最終戦には、4球団のスカウトが集結。その中で阪神は唯一、東編成ディレクターと担当スカウトの2人態勢で視察し、杉山選手のプレーを熱心に追いかけた。この日は4打数無安打と快音は聞かれなかったが、遊ゴロの間に二塁から三塁を陥れる好走塁を見せるなど、判断力の高さもアピールした。
幼少期からの虎党で、一番好きだった選手はマートンだという杉山選手。「プレーヤーとして立てれば」と、聖地への思いも口にする。今季リーグ最多の100盗塁を記録した藤川阪神にとって、その機動力野球をさらに強化する上で、まさにうってつけの存在だ。
また、阪神は今年、不動の1番センター・近本選手がFA権を取得しており、昨年のオフにFA権を行使した大山選手から話を聞くなど、権利の行使を行うかもしれない。残留の可能性もあるが、リーグ屈指のリードオフマンの流出にも備える必要がある。しかし、それ以前に足の使える選手がいれば、非常に武器にもなるのは、今年の阪神の強さが証明している。
杉山選手の足には、当然他球団も注目をしている。ドラフト会議で阪神と縁がつながり、相思相愛の球団でプレーすることができるか注目したい。
杉山 諒 プロフィール
- 氏名:杉山 諒(すぎやま りょう)
- 所属:愛知学院大学 4年
- 出身:愛産大三河高校
- ポジション:外野手
- 投打:左投左打
- 身長・体重:171cm・65kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。50メートル5.7秒の俊足を誇る”赤星2世”。今夏の日米大学野球で日本代表に選出。リーグ通算101安打。


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