秋季東京都大会は8日に準決勝が行われ、名門・帝京が国士舘を9-0の7回コールドで下し、決勝進出を決めた。この勝利で、2010年以来16年ぶりとなる来春の選抜に王手をかけた。試合を決めたのは、「5番・中堅」で出場した1年生の目代龍之介(めだい・りゅうのすけ)外野手。7回にコールド勝ちを決める3ランを放つなど、2安打5打点の大活躍を見せた。
4番敬遠の直後、神宮初アーチでコールド決め
スーパー1年生の一振りが、名門復活への扉をこじ開けた。6-0で迎えた7回2死一、三塁。直前に4番・安藤選手が申告敬遠され、満塁となった場面で打席に立った目代龍之介選手。「泳がされた」という変化球への反応だったが、打球は左翼ポール際へ。高校通算6号、そして「憧れていた神宮で打てたのがうれしい」と語る神宮初アーチは、チームのコールド勝ちを決める3ランとなった。
この日は2安打5打点と、5番打者としての役割を完璧に果たした。「しっかり準備ができたのでホームランを打つことができました」と、自信に満ちた表情で振り返った。
中学時代は砲丸投げで全国へ、投手としても最速147キロ
そのポテンシャルは規格外だ。187cm91kgの恵まれた体格。青森県八戸市出身の目代選手は、中学時代、シニアチームでプレーする傍ら陸上部にも所属。100メートル走で11秒8を記録する俊足でに加え、砲丸投げでは青森1位に輝き全国大会にも出場した抜群の身体能力を持つ。「陸上部に入ったことで足の運び、フォームがよくなった」と、攻守にその快足を生かしている。
さらに、投手としても最速147キロをマークする「二刀流」候補。全国の強豪校から誘いを受けたが、「バッティングのパワーと迫力が、ほかと違っていて、ここしかないと思った」と、自ら帝京の門を叩いた。金田優哉監督も「ポテンシャルが高い選手。この冬は、ピッチャーの練習もさせたい」と、その無限の可能性に期待を寄せる。
16年ぶりの聖地へ「目標は日本一」
春夏通じて15年間、甲子園から遠ざかっている名門・帝京。この勝利で、来春の選抜出場に王手をかけた。「自分がそういうバッターになって、甲子園に行きたい」と入学を決めた1年生が、早くも有言実行でチームを牽引している。「自分たちの目標は日本一」。まずは東京の頂点に立ち、聖地へ乗り込む。
ドラフト候補としても大きく名乗りを挙げた。2027年のドラフト会議の目玉候補としてこれから注目される事になりそうだ。
目代 龍之介 プロフィール
- 氏名:目代 龍之介(めだい りゅうのすけ)
- 所属:帝京高校 1年
- 出身:青森県八戸市
- ポジション:外野手・投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:187cm・91kg
- 主な特徴や実績:2027年ドラフト候補。高校通算6号。秋季東京大会準決勝でコールド勝ちを決めるサヨナラ3ランを放つ。投手として最速147キロ。中学時代は砲丸投げで全国大会出場のフィジカルエリート。








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