春季高校野球大阪大会、大阪桐蔭vs大塚の試合で大阪桐蔭が11-0で5回コールド勝ちを納めた。ドラフト注目選手の森友哉捕手が高校通算30号となるホームランを放った。
森選手はセンバツ中の練習中に右ふくらはぎ筋挫傷を負い、センバツ大会3回戦の県岐阜商戦では試合に出場せず、チームも敗れた。約1ヶ月間の間練習ができず復帰できたのは4月中旬、打撃練習では元のフォームやスイングを取り戻すのに苦労したようだが、復帰第1戦でホームランを放ち、まずはひと安心といったところだろう。
森選手は「バットの先っぽでしたが手ごたえ十分でした。」と話した。また昨年まで球を受けていた藤浪晋太郎投手が、既にプロでも3勝を挙げている事について「魔物ですね」と話した。
この試合には阪神の畑山スカウトが視察し、「ちゃんと修正している。節目の一発を見る事ができて運命を感じている」と話した。畑山スカウトは昨年、藤浪晋太郎投手を担当し獲得している。森選手についても1位指名し獲得したいという想いが強く出ているようだ。
森選手、キャッチング、スローイングの動きなどまだ課題もある。しかし、打撃に関しては天才的なセンスを持っている。プロではどのように成長していくか分からないが、この打撃に阪神など複数球団がドラフト1位候補として注目している。
ポスト谷繁として捕手を探しており攻撃陣がベテランとなっている中日や、捕手がいる所でも攻撃の要として1位指名を考えている球団もあるでしょう。確実な1位候補といえる選手が少ない中で、桐光学園・松井裕樹投手に多くの指名が集中しそうだが、ドラフト直前にチーム状況と指名予想により森選手も含めた各球団の駆け引きが活発となりそうだ。
復帰戦で、森友が役者の違いを見せつけた。5点をリードした4回1死一塁。低めのカーブをとらえた打球は、中堅フェンスを軽々と越える高校通算30号2ラン。「バットの先っぽでしたが手応え十分でした」。主砲の一発が打線を勢いづけ、12安打で11点を奪い5回コールド勝ちを決めた。
センバツ期間だった3月29日の練習中、打球が右ふくらはぎを直撃した。翌30日の3回戦・県岐阜商戦を欠場。大黒柱を失ったチームは4―5で敗れ、史上初の春夏春3季連続優勝を逃した。
筋挫傷とみられたが、その後も回復が遅れ、本格的に練習を再開したのは2週間前。しかし、故障の影響から打撃フォームを崩し、高校に入って初めてというスランプに陥っていた。
復活のきっかけを与えてくれたのは、昨年バッテリーを組んだ阪神・藤浪晋太郎投手(19)だ。前日(28日)にドラフト制後の高卒新人で初めて4月3勝目を挙げた先輩右腕に「魔物ですね。えぐいです。でも、ボクもこの一発は自信になった」と森友。その阪神のスカウトが見守るなか、2打数1安打2打点をマークして完全に自分を取り戻した。
故障以来1カ月ぶりの実戦。2週間前に本格的な打撃練習を再開したが「体の使い方、コースに対する振り方も分からなかった」ともがき続けた。だが試合後は、前日3勝目を挙げたOBの阪神・藤浪を「魔物ですね!」と祝福するなど、明るさが戻った。視察した阪神・畑山スカウトも「ちゃんと修正している。節目の一発を見ることができて運命を感じるね」とほれ直していた。
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