阪神、正捕手不在の緊急事態!捕手のドラフト候補を探る

東海大, JR東日本, 伏見寅威, 鮫島哲新, 住金鹿島, 佐藤貴穂, セガサミー, 石川修平, 唐谷良磨, 富士重工

 阪神は城島健司選手が故障の影響でマスクをかぶることができず、正捕手は昨年マスクをかぶった藤井彰に任せるはずだった。しかし左腹斜筋筋挫傷で離脱することになり、正捕手不在でシーズンを迎える事になる。なぜこのような事態になってしまったのか。

 阪神の過去5年間のドラフト会議の指名を見てみると3人を指名している。昨年は育成枠で群馬ダイヤモンドペガサスの廣神捕手を指名、2010年は福岡工大城東の中谷将大選手を3位で指名、09年は帝京の原口文仁選手をドラフト6位で指名している。即戦力捕手の指名では2006年大学社会人ドラフトで指名した清水誉選手(関西学院大)までさかのぼり6年間指名しておらず、ドラフト上位では2004年に自由枠で獲得した岡崎太一捕手に遡る。

 12球団の正捕手(候補)をまとめてみた。捕手は経験が物をいう部分もあり年齢が高い選手が多く、FAやトレードなどで獲得した選手も多い。常に成績を求められる上位球団は若い選手に経験を積ませることが難しく、他球団から経験を積んだ選手を獲得する必要があるのだろう。しっかりした正捕手がいる球団は控えの捕手の層が薄いのもやはり経験を積ませる機会が少ないことによる。

球団 捕手 球団 捕手
中日 谷繁、小田 福岡ソフトバンク 細川、山崎
東京ヤクルト 相川 北海道日本ハム 大野、鶴岡
巨人 阿部 埼玉西武 炭谷、武山
阪神 藤井 オリックス 伊藤、鈴木
広島 石原、倉 東北楽天 嶋、伊志嶺
横浜DeNA 鶴岡、黒羽根 千葉ロッテ 里崎、的場

 これは各球団とも大きなリスクを抱えることになる。まず高年齢選手が多いということは蓄積した疲労によるケガなどで離脱する可能性が高いという事になり、控え選手がいないということは正捕手が離脱したときのリスクが非常に大きくなるという事になる。阪神以外でも、ヤクルト、巨人は正捕手がケガをすると一気にピンチに陥る可能性もある。

 逆に下位球団は若手捕手の層が厚い。横浜DeNAはFAで元横浜の鶴岡を獲得したが、24歳の黒羽根とルーキー高城も期待が高く、昨年まで正捕手だった武山を西武にトレードする余裕を見せた。東北楽天も嶋、伊志嶺と若手捕手が育ち、オリックスはまだ22歳の伊藤に正捕手をほぼ任せている。下位球団はチーム作りという意味合いで若い捕手に経験を積ませることができ、数年後に上位に入るための正捕手作りをしている。

 その中で北海道日本ハムは上位にいながら鶴岡、大野という試合を任せられる2人の捕手がいる。鶴岡は2002年に三菱重工横浜からドラフト8位で獲得した捕手で2006年頃から正捕手としてマスクをかぶるようになった。鶴岡が油が乗っている2008年に東洋大の捕手だった大野奨大を1位指名したが、この指名が会心の指名で今後数年は捕手の獲得を考えなくても良くなった。

 経験を積ませられる球団であれば、ドラフト下位で捕手を指名してもある程度育てられることができる。それでも正捕手のマスクをかぶるのはドラフト1位2位で指名した選手が多い。城島、藤井、阿部、炭谷、里崎、谷繁、大野など。捕手はチームの要、貴重なポジションでありながら、ドラフト上位では投手やスラッガー候補が優先される事が多い。

 阪神のような常に結果を求められる球団は基本はFAやトレードで他球団で経験を積んだ捕手を獲得するのがよいのだろうが、ドラフト会議で考えるならば、下位で捕手を指名するのでなく、これぞ即戦力という捕手がいたら、投手やスラッガーよりも優先してドラフト1位で指名したほうが良いのではないかと思う。

 2012年は幸いにも捕手の候補が意外と多いように感じる。有名どころでは東海大・伏見寅威捕手。打撃も良い選手だが、下級生の時から菅野智之など好投手をリードしている経験があることが良い。他には社会人で東洋大時代にも阪神が注目していたセガサミーの佐藤貴穂捕手、JR東日本で好投手をリードしている石川修平捕手、高校時代から注目されている住金鹿島・鮫島哲新捕手、そして社会人1年目から評価の高かった富士重工・唐谷良磨捕手などがいる。これらの捕手は当然他球団も狙っている。阪神がこれらの選手を1位2位で指名するか、注目したい。


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