昨年のドラフト会議、巨人が１位指名を公表していた菅野智之投手に北海道日本ハムが果敢に指名を行い抽選で獲得をした。巨人は長野久義、沢村拓一と２年連続でドラフトの目玉選手を単独で獲得していて、プロでも投打の軸として活躍している。菅野智之投手も当然そうなると考えていたのだろう。そしてそれがうまくいけば今年だって同じ手を使っていたかもしれない。
ドラフト会議終了後、原監督はドラフト制度に対し「ルールだから仕方ないけど、選手側に多少の選択肢があってもいい」と不満の声を挙げた。菅野投手の親戚としての思いも混ざっているのだろう。このような状況でドラフト制度について再び改正の声が挙がりかけ、巨人が主導となって再び自由枠の導入などに動くかと思われたが、清武氏の巨人への反乱によりそれどころではなくなってしまったようだ。
ドラフト会議は１９９３年に逆指名制度が導入され、大学社会人選手に限り２人までを自由に獲得できる制度となった。２００１年に自由獲得枠と名前を変えたが２人まで自由に獲得できるのは同じだったが２００４年に巨人、阪神、横浜の明大・一場靖弘投手への裏金が発覚し、自由獲得枠存続から完全ウェーバーまで様々な意見が出たが、２００５年からは希望獲得枠としてこれまで２人だった枠が１人となったが選手が球団を選択する制度は残った。そして２００７年、西武が東京ガス・木村雄太投手などのアマチュア選手複数人に金銭を渡していた事が発覚、これを持って２００８年からは現行の抽選による制度に戻った。
かつては自由に選手が獲得できる制度には、西武や阪神、福岡ソフトバンクなどが同調したかもしれないが、現在ドラフト制度に大きな不満を持つ球団は今の所巨人だけのような気もする。巨人が問題提議をしても、今は巨人中心の野球界では無くなっているので強い意見とはならないだろう。菅野投手の件でかつての巨人ならばこんなおとなしくは無かったのだろう、清武氏の件もあるが球界は変わったと改めて思う。
逆に制度として考えたいのは貴重な１位の枠で選手が獲得できなかった北海道日本ハムについてで、プロ志望届けを提出した選手を指名して獲得できなかった場合などには何らかの補償があっても良いかも知れない。またFAなどとドラフト指名枠を絡めた制度など、まだまだできることはありそうだ。
アマチュア選手にとっては現行制度の元で、今後も菅野投手のような思いをする選手は出てくるかもしれない。制度だから、と言って突っ放すこともできるが、一人の有望な選手が大切な時間を棒に振るのは、本人の決断とはいえ心惜しい。でもプロ入りを熱望していてドラフトで指名されなかった選手の思いと比べれば、むしろドラフトでより多くの選手を指名できる方に重点をおきたい。
コメント
ここの管理人さんって、普段は結構公平な視点で意見を述べてるのに
巨人に関しては批判一辺倒になっちゃうんだよな
「かつての巨人ならばこんなおとなしくは無かったのだろう」とか
自分の想像をソースにして叩いてどうするのよ
皆さんと同意見です。
北海道への補償など株式投資への損失補てんと同等にナンセンス。
発想は自由ですが、このサイトの管理人から出た言葉と思うと残念です。
本文にもある通り巨人はすでに球界の中心ではありません。それなのに中心であるかのような錯覚を引き起こすのは、巨人関係者の発言ではなく巨人関係者以外の巨人を意識した言動です。
今回は北海道がチャレンジして拒否された。ただそれだけであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
ドラフトは「戦力均衡」を旗印として生まれた制度です。特定の球団がいい思いをする事を理念としてはいません。日ハムへの補償の必要はないでしょうが、巨人に気兼ねする必要も菅野に配慮する必要もないでしょう。一言で言うなれば、「もうそういう事でうだうだといっている時代ではない」という事です。
今回の菅野に関するドラフトの話題になった時、長野選手がいつもそのドラフト時の目玉として紹介されるが、そういう記事を書かれる方は調べてほしい。長野選手が、当時は必ずしも目玉選手ではなかっことを。
面白くしようとして事実を曲げる記事は不愉快です。
なぜ「１位を逃した日本ハムに補償が必要」なのでしょうか？
そんなことをしたら、ますます「選手”個人”側に拒否する権利を行使できない」プレッシャーだけ与える、連盟・「ドラフト」ファンの”団体”側の弱い者いじめじゃないのですか？
長野外野手ゎ大卒時代（大学・社会人3位）、社会人最初（Mより2位）と目玉でゎなかったですょ。
日ハムゎいぃドラフトをしているのゎ間違えなし。
菅野選手ゎ05ドラフトの陽選手のようにいくと踏んでいたんだろぉね。