大船渡・佐々木朗希投手、日米メディア殺到もスカウトは虎3人のみ

佐々木朗希, 大船渡高

大船渡の佐々木朗希投手の、高校最後の夏が始まった。本気で投げる姿を期待し、多くの観客やメディアが詰めかけた。しかし、プロのスカウトは日米合わせて阪神の3人のみだった。

147キロ2回パーフェクト

4番ピッチャーで登板した佐々木朗希投手、約5000人のファンが詰めかけた球場からは大歓声が起こった。この日の相手・遠野緑峰は野球の力的にはやや差もあるチームだったが、「自分が投げることによってチームの勢いがつけばいいなと」と話し、先発した。

この日も春の本気の投球ではなかった。本気でなければ常時150キロを出す佐々木投手だが、この日は最速で147キロ、しかしフォームはバランスも良くゆったりしており、無理して力を抜いている感じでもなく、夏に向けて目指してきた省エネの投球フォームもうまくできるようになった。

球数を減らす事もこの夏に向けて取り組んできた。この日はスライダーを多く使い、ストレートは打たせて取るために使った。1回は1奪三振は147キロのストレートだったが、スライダー2つで内野ゴロとバントフライに、2回は三振は130キロの抜いた球で144キロのストレートで内野ゴロ、スライダーでファールフライ、2回を投げてわずか19球で2奪三振・パーフェクトに抑えた。佐々木投手は2回で降板をした。

また打撃でも限りないセンスを見せた。初回に1アウト1,2塁の場面で逆方向のライトへの当たりと50m5.9秒の足で2点タイムリー3ベースヒットを放った。打者としても東邦の石川選手よりも上ではないかと思わせた。

スカウトは阪神の3人のみ

この日はマスコミが国内25社が訪れ、ロサンゼルス・タイムズの記者も訪れるなど熱狂した。ロサンゼルス・タイムズの記者は「佐々木は走り方も美しく、本当のアスリート。でも、メジャーのスカウトは諦めていますよ」と話した。

その雰囲気を実証するように、春先には大勢のMLBスカウトが訪れていたが、この日はいなかった。そして国内も12球団が大勢で詰めかけていた春とは違い、この日は密着マークをしている阪神が和田TA、担当の葛西スカウトなど3人のみでの視察だった。

和田TAは「かなり抑えていたがポテンシャルは高い。あれだけ足を上げてもコントロールできるのは高い技術。変化球も一級品だしいい投手。いろんなものも察知しながら投げていた。もっと見たかったね。」と話し、葛西スカウトも「外角に変化球も決まって、フォームのバラつきもなくなってきている。スライダーもカウントを取るのと振らせるのと投げ分けていた。連戦になるからセーブしている。トップギアからしたらだいぶ下の方、あと3つくらいギアは上げられる。」と話した。

佐々木投手については既に1位指名を表明している北海道日本ハムも、この日は訪れなかった。スカウトが訪れなかった理由については、広くない球場で大勢のファンやメディアが詰めかける事が予想されており、大勢のスカウトで行って観客席を占めてしまう事への配慮だったり、または佐々木投手がこの日の登板は回避するかもしれないという事や、さらには佐々木投手の位置づけは今年のNO.1で固まっている球団も多いとみられ、都市対抗、日米大学野球、そして各地の高校野球にスカウトが向かった事などが挙げられる。

次戦は3回戦、18日の一戸戦となる。次戦も花巻球場で行われ、スカウトの数は多くないだろう。県営球場で佐々木投手が登板する所までくれば、大勢のスカウトがまた集まってくるかもしれない。

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阪神和田豊テクニカルアドバイザー(初めて視察)かなり(球速を)抑えていたが、ポテンシャルは高い。あれだけ足を上げてもコントロールできるのは高い技術。変化球も一級品だし、いい投手。いろんなものも察知しながら投げていた。もっと見たかったね。

密着マークを続ける阪神は3人で視察。元監督の和田テクニカルアドバイザーは「ピッチャーとしていろんなものを察知して投げられている。変化球? 一級品。コントロールもいい」と絶賛。葛西スカウトは「連戦になるからセーブしている。トップギアからしたら(この日は)だいぶ下の方」と話した。

メディア殺到 県内14社、県外25社の報道陣が取材。大船渡の取材は特別に球場内の練習場で、国保監督、佐々木ら時間制限を設けて実施。

普段は大谷も取材している同記者は「佐々木は走り方も美しく、本当のアスリート。でも、メジャーのスカウトは(獲得は)諦めていますよ」と国内プロ志望の佐々木の進路についても話していた。

主砲としても初回1死一、二塁から右翼手の頭を越える大飛球で先制点を生み出した。逆方向への2点適時三塁打で自ら援護し、三塁ベース上では味方ベンチへ向かって両手でガッツポーズ。「すごく楽しく、ワクワクしながらプレーすることができた」と充実感いっぱいの汗が光った。

登板するか未定だったこともあり、プロ球団では阪神の関係者のみが視察。初めて生で見た和田テクニカルアドバイザーは「球の切れ、変化球は一級品」と舌を巻いた。


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