2019甲子園に届かなかった注目野手たち

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2019年の夏の甲子園に出場する49校が決定、しかし、多くの高校は地方大会で敗れ3年生は野球部を引退をしていった。その最後の夏に甲子園に出場できなかった、注目選手を紹介します。今回は野手編 投手編はこちら

注目の5人

今年は、高校生の注目選手ややや少なく、その注目選手の中でも近江の有馬諒選手や智弁和歌山・東妻純平選手、八戸学院光星の武岡龍世選手や花咲徳栄・韮澤雄也選手、山梨学院の野村健太選手や履正社の井上広大選手、智弁和歌山の黒川史陽選手など、比較的多くの選手が甲子園にたどり着くことができた。

その中で、甲子園出場を逃した大物野手として、東邦・石川昂弥選手、常総学院の菊田拡和選手、桐蔭学園・森敬斗選手、駿河総合・紅林弘太郎選手、京都国際・上野響平選手を挙げたい。

石川選手はセンバツで3本のホームランを放ち、エースとして優勝を果たした。春以降は野手に専念していたが、最後の夏は再び投手として登板し、星城に攻略された。優勝したという事もあり、気持ちの持ち方が難しい4カ月だったかもしれない。それでも初戦でいきなりホームランを放つなど、スラッガーとしてのすばらしさを見せた。できれば豪快に引っ張るホームランを見たかった。ドラフト会議では2位前後での指名となりそうだ。

常総学院の菊田選手は高校通算50本を超え、常総学院史上最強のスラッガーとなった。ツボにはまった時の一発は魅力十分で最後の試合でもホームランを見せていた。全国の舞台で厳しく分析される中でのホームランを見たかった。

桐蔭学園の森選手は、最後の夏は非常に不調の中で終わった印象。打撃は昨年の秋が最も輝いていたが、通算本塁打の数は少なく、ポテンシャルはあるものの、ベースになっていない。守備は強い肩がある中で、まだ1段2段上を目指せる余地がある。プロはそのポテンシャルと身体能力を評価しており、プロ志望をすれば指名があるとみられる。

駿河総合の紅林選手は、最後の打席で投手に向かっていく姿を見せ、中田翔選手のような印象を受けた。ただしこの夏は打席で見せることは出来ず悔しい思いをした。守備では大きな体でフットワークも見せていた。この夏をどのように評価するのか、スカウトの間でも割れる所かもしれない。

京都国際の上野選手は守備は遊撃手の中でトップクラス、またスピードも見せた。打撃については手先で打っている感じで、腰をしっかり入れての打撃に変えていく必要がある。守備をベースに使っていける選手でもあり、プロ志望をすれば指名はされそうだ。

捕手

黒沢尻工の石塚綜一郎選手は通算30本以上のホームランを放ち、強肩も見せる捕手として春からスカウトが注目する。しかしこの夏はエースとして投げており、打撃や捕手としての力を見ることは出来なかった。春までに見せた能力を元に評価される事になりそうだ。日大山形の渡部雅也選手は体も大きく、この春に打撃のコツもつかんでいたようで、この夏はヒットも打点も稼いでいたが一発は見られなかった。U18代表候補になっており、選ばれたらそこで力を見せられるか。

西日本短大付の神宮隆太選手はスラッガーとして注目され、この夏は4回戦、5回戦でホームランを放ち、決勝でも2安打を打っていた。打撃ではアピールできたが捕手としてはまだミスもあり、今後の成長が期待される。

内野手

東海大菅生の成瀬脩人選手は、甲子園でも楽しみな遊撃手の一人と見られていたが、優勝候補の中で敗退してしまった。打撃で結果を出すことができず、続きは大学でという事になりそうだ。大垣日大の小野寺優斗選手は、昨年の夏の甲子園で1試合2ホームランを放つ活躍を見せていたが、今年はエースとして登板し消耗していた。次のステージでは野手として打撃を見せてくれるだろう。徳島商の村田龍哉選手も最後の夏は投手として投げていた。チーム事情で仕方ないが、登板していない初戦ではホームランを打っており、4番サードでの村田選手をもっと見たかった。

石川選手に隠れがちだが、東邦の熊田任洋選手も身体能力抜群で、センバツでも注目された遊撃手の一人、打撃センスも良くプロに近い選手だと思うが、センバツ以降に結果を出せなかった事が進路にどのように影響するか。横浜の内海貴斗選手はこの夏は1本のみ、バランスの取れた素晴らしいスラッガーだと思うが、続きは大学でという事になりそうだ。

開星の田部隼人選手は、甲子園で見られなくて残念だった選手の最上級・184cm83kgの遊撃手で、プレースタイルはまさにメジャースタイル。送球のすごさは多くの人に見てもらいたかった。打撃でも外野手4人シフトを軽く突破したり、夏の決勝でも追い上げののろしを上げる一発を見せるなど、課題もあるがホームランとして仕留める事の出来るパワーある選手だった。プロで見たい選手の一人。

西日本短大付の近藤大樹選手も攻守にまとまった選手で、ともに堅実さを持っていた。168cmの小柄な選手だが能力は高く、自身がどのように自己分析しているかが注目される。九州学院の川野涼多選手も50m5.9秒の足がありパンチ力もある選手で、ショートの深い位置からの強肩も魅力な選手、準決勝の秀岳館戦でホームランを放ったが、力を見せてくれた。大分高校の足立駿選手も大型の二塁手で、打撃は柔らかさとパンチ力を備える。183cmの体がある選手で注目される。

桐生第一の工藤ナイジェル選手は162cmの二塁手でトップバッター、50m5.9秒の足がある選手で、足が魅力な選手なのだろうと思っていたが、打撃もしっかりと腰が入り、外野に鋭く運んでいた。楽しみな選手の一人だ。

外野手

酒田南の190cm外野手・伊藤海斗選手は4番で3試合に出場したものの12打数2安打2打点でホームランは無く終わった。投手としても投げており、140キロを超す大型左腕として将来が花開くかもしれない。

神戸国際大付の柴野琉生選手は高校通算53本塁打の外野手だが、決勝の明石商戦では149キロ右腕の中森投手に力で抑えられた。プロ入りするには、この投手を超えるくらいの力を見せる必要がある。

2019年度-高校生捕手のドラフト候補リスト
2019年度-高校生内野手のドラフト候補リスト
2019年度-高校生外野手のドラフト候補リスト

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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