岡山県高校野球大会では、倉敷工vs岡山学芸館の試合が行われ、10球団16人のスカウトが視察をした。
注目の投げ合い
倉敷工の福島章太投手は、昨年春に左ひじを骨折したが、夏は痛み止めを打って登板したものの、岡山学芸館に準々決勝で敗れた。その影響で秋の大会は登板ができなかったが、今年2月に投げ始めると6月には140キロが投げられるまで戻っていた。
今年は万全の状態で臨んだこの日、福島投手は最速146キロを記録するなど力のあるストレートを投げ込み5回まで1失点の投球を見せる。しかし6回に疲れが見えると、2安打を許した後に味方の野戦などで3失点しマウンドを降りた。5回2/3を投げて6安打6奪三振4失点、「0で抑えたかったが、打たれるのは仕方ない」と話した。
この日は、10球団16人のスカウトが視察に訪れ、埼玉西武と北海道日本ハムは首脳クラスが視察に訪れた。埼玉西武の渡辺GMは「バランスが良く、体幹もしっかりしている」と評価すると、阪神の山本スカウトは「球に力があるし、テークバックが小さいから球の出どころが見えづらい。左の高校生では中四国ではNo・1ちゃうかな。横幅がある割には動きもいいしね」と話し、高く評価をしている。
福島投手は「上の世界でこれからも野球を続けていくことには変わりはないので。上の世界というのはプロです」と話し、プロ志望を表明、プロ志望届を提出することを明らかにした。
147キロの左腕で、左から右バッターへの角度のある球も非常に魅力的、この日は変化球で抜く球も巧みに使っており、カーブ、スライダーなど4種類の変化球を投げる。176cm86kgという体だが、50mを6.3秒で走る足もあり、身体能力も高そうだ。
岡山学芸館2年生も速球披露
この日は岡山学芸館も、184cmから144キロを投げる2年生の仲村竜投手が好投を見せ、またリリーフで登板した140キロ右腕の久野陽真投手も力のある球を投げていた。非常にレベルの高い投げ合いが見られた試合だった。

雪辱の夏はあっけなく終わったが、バックネット裏にはプロ10球団のスカウトが傘の花を咲かせ、西武、日本ハムは球団首脳陣が現地入りしてする熱の入れようだった。球速は手術前よりもアップ。各球団が故障の影響はないことを確認するには十分な投球だった。
「球に力があるし、テークバックが小さいから球の出どころが見えづらい。左の高校生では中四国ではNo・1ちゃうかな。横幅がある割には動きもいいしね」とは阪神・山本宣史スカウト。初戦敗退にも評価が下がることはない。4回には1メートル76、86キロとちょっと太めの体形ながら素早くマウンドを駆け下りてバントを処理し、相手走者を二塁で刺す、俊敏さも見せた。
昨春に左肘を骨折し、痛み止めを打って踏ん張ってきた。しかし昨夏は県大会の準々決勝で敗退。「悔しい思いを晴らすため」と、秋に手術を受けた。今年2月から投球練習を始め、6月には140キロ台を投げられるまで成長したが、高校最後の夏が幕を閉じた。 プロ10球団16人のスカウト陣が視察に訪れ、最速は146キロをマーク。福島は「上の世界で戦いたいので、プロ志望届は出します」と前を向いた。
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