埼玉大会3回戦は、花咲徳栄と春日部共栄が対戦し、花咲徳栄が5-2で勝利した。プロ注目の井上朋也選手選手は4打数ノーヒットに終わった。
打てるボールに反応できていない
春日部共栄も埼玉の強豪、この日は190cm83kgの三河吉平投手が公式戦で初登板をする。三河投手は小学生時代にジャイアンツジュニアにも選出された選手で、昨年までは外野手でプレーをしていたが、秋に投手に転向し、最速149キロの球を投げる隠れた逸材だった。
その三河投手の高めに伸びるストレートと、縦に沈むスライダーに井上選手が手こずる。基本的には外角の攻めだが、時折インコースに速い球を投げ、井上選手は声を挙げながら猛スイングを見せるも、打球はファウルとなった。第1打席、第2打席と三振に倒れる。
第3打席はセンターフライに倒れ、そして第4打席、インコースの球を猛烈にスイングした時に、井上選手から「あー!!」と大きな声が漏れた。甲子園でもそうだったが、思うような打撃ができず、かなりたまっている感じだった。
試合後には主将としてインタビューに臨み、主将としてチームの勝利についてしっかりと話しをした。岩井監督が井上選手の1番起用について「まだ慣れてないかもしれない。ランナーをためてから力を発揮するタイプ」と話したが、井上選手は、1番を打つ事に「大丈夫です」と話した。甲子園から戻り2試合を戦っているが、疲れについても「大丈夫です」と話した。
打撃については相当、不満がたまっていると思うが、主将としてしっかりとインタビューをした。ただし、「打てるボールに反応できていない」と話し、本音も聞かれた。
10球団12人スカウト
この日は10球団12人のスカウトが視察に訪れた。
阪神・和田豊TAは「スイングに強さとスピードがある。あれだけの打力で守れて走れる選手はなかなかいない。高校生の中では上位レベル。レギュラーを張れる要素を持っている」と評価した。
今年に入って見られた試合では、まだ納得するような打撃は見られていないが、昨年の県大会の打撃を見ると、やはり高校トップクラスのスイングであることは間違いない。スカウトは活動自粛後の練習試合も多く視察しており、打撃の評価は変わることはなさそうだ。
またこの日はサードの守備を集中してみたが、捕球の時の懐が深く、ボールを包み込むように捕球ができている。そして送球に関しては、イニング間の練習でもいろいろな動きで送球を試し、ワンバウンドになることもあるが、試合中のプレーになると、全ての送球が安定していた。
足の速さと肩があり、外野手としてのプレーは確認済みだが、プロでもサードとして十分やっていけるという印象を受けた。和田TAのコメントは、守備面でも、外野、またはサードでレギュラーとしてやれるだけのものがある、という事だろう。
ドラフトに向け、スカウトも最後の一押しとなる一打を待っている、だけど評価は上がってしまうからこのままでいいかも。そんなことを思う状況だ。

ネット裏には10球団12人のスカウトが集結。阪神の和田豊・球団本部付テクニカルアドバイザーは「あれだけの打力で守れて走れる選手はなかなかいない。高校生トップクラスのスイング。レギュラーを張れる要素を持っている」と高い評価を送っていた。
それでも阪神・和田豊球団本部付テクニカルアドバイザーは「スイングに強さとスピードがある。高校生の中では上位レベル」と評価した。
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