中京大中京の畔柳亨丞投手が、この夏初登板をし、150キロを記録した。この試合には9球団のスカウトが視察をしている。
0点に近い
センバツで4試合に登板し、チームをベスト4に導いたものの、右肘の違和感でその後、離脱をしていた畔柳亨丞投手が、愛知大会5回戦で夏、初登板を果たした。
この日の中部大春日丘戦では、1-1の同点の3回から登板をすると、センバツ時よりも少し太くなった体から、力強いストレートを投げる。球速は常時145キロ前後を記録した。
納得行く投球ではなかった。勢いのある中部大春日丘打線が、ストレートにも負けずに打ち返し、9回まで9安打を浴びせて3点を奪った。それでも畔柳投手は、9回2アウト1,2塁のピンチで、この日最速の150キロを記録し、ギアを一段と挙げた。試合後には「今日は0点。中盤以降フォームが崩れてしまった」と話したが、「なんとか踏ん張れた」と話した。
ドラフト上位クラスの投手として、スカウトも畔柳投手の登板を待ち望んでいた。この日は9球団のスカウトが視察をしている。
中日・近藤スカウト:「本来はもっと切れがあるし、きょうはボールが高かったが、持っているものは間違いない。評価できる投手だと思う」
埼玉西武・渡辺GM「球の力は高校生ではトップクラス。上位の指名になるのは間違いないと思う」
東北楽天・山田スカウト:「あの馬力は魅力。これだけ速い球を投げられるのは才能。誰もが持っているものではない。気持ちも強い」
広島・松本スカウト:「スピードも出ているし、決勝に合わせて調整していくでしょう。十分、すごい球を投げている。上位候補でしょう」
横浜DeNA・中川スカウト:「球の強さは高校生では高いレベルにあると思う。腕を振り続けられること、力強い球を投げ続けられることが素晴らしい。いい投手という評価は変わらないです」
東京ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク:「力みが消えて、制球力が上がっている。それでいて、球威が落ちていない。成長しているし、いい投手だと思います」
阪神・筒井スカウト:「ストレートは魅力。持っているものは並の高校生ではない」
オリックス・下山スカウト:「きょうは万全ではなかったと思うけど、いきなり149キロを投げたりする力がある。注目通りの投手です」
巨人・木佐貫スカウト「本調子ならもう少し良くなると思うが、真っすぐの強さは出ていた」
昨年やセンバツ時に比べると、球のキレの部分でやや足りず、体型の変化も含めて、パワーピッチャーのように感じられた。パワーでは昨年のエース・高橋宏斗投手の方が体もあり、畔柳投手は違ったタイプの快速球を投げる所が魅力だと思う。
これから優勝候補との対戦がどんどん続く中で、どのような投球になっていくのか注目したい。

▽中日・近藤スカウト「本来はもっと切れがあるし、きょうはボールが高かったが、持っているものは間違いない。評価できる投手だと思う」▽西武・渡辺ゼネラルマネジャー「球の力は高校生ではトップクラス。上位の指名になるのは間違いないと思う」▽楽天・山田スカウト「あの馬力は魅力。これだけ速い球を投げられるのは才能。誰もが持っているものではない。気持ちも強い」
それでも、集まった9球団のスカウト陣の評価は上々。中日・近藤スカウトは「ボールが高かったが、持っているものは間違いない。評価できる投手だと思う」、西武・渡辺ゼネラルマネジャーは「球の力は高校生ではトップクラス。上位の指名になるのは間違いないと思う」と評価した。
NPBスカウト陣も、今夏初登板を待ち焦がれていた。西武渡辺GMは「全体のバランスは高校生トップクラス。ドラフト上位で消える素材」と絶賛。阪神、中日、DeNAなども高い評価を再確認したようだ。

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