高知高のドラフト1位候補・森木大智投手の甲子園での登板は見られなかった。
やりきりました
高知大会決勝の明徳義塾戦、目標としてきた高い壁に対し、この日の森木大智投手は初回から最速151キロを記録したストレートで勝負する。変化球をうまく使い、2回に1点を許したものの、0-1のまま7回まで抑えていった。
8回に追加点を許したものの、その裏に2点を奪って同点に追いつく。しかし、「右手に力が入らなかった。修正しようにも手が言うことをきかない。無理でした。初体験だった」と、9回に3点を失った。
森木投手は中学時代に軟式で150キロを記録し、非常に注目される中で高知高校で高校野球をスタートさせた。1年では無理せずに登板も抑え、2年ではエースの安岡拳児投手とともに2枚看板として明徳の壁を越えた事もあったが、新型コロナで甲子園への道はなかった。
今年はエースとしてチームを引っ張る中で杉村優妃投手も成長し、明徳の壁に挑んだものの、甲子園で登板することはできなかった。それでも試合後は、涙で目を赤くしたものの「やりきりました」と話し、高校3年間を振り返った。
10球団23人スカウト視察
そして森木投手は、「甲子園が全てではない。ドラフト1位でプロに行って活躍することが仲間への恩返し。プロにドラフト1位で行ってプロ1年目から活躍できるように成長していきたい。日本を代表する投手になりたい」と話し、「そのためには出た課題を修正して、1年目から活躍できるようにスイッチしていきたい」と話した。
この日は10球団23人のスカウトが視察に訪れ、
巨人・榑松スカウト統括:「ちょっと力を入れれば150キロが出る。疲れを感じさせない投球。投げる体があるし、素晴らしい」
東京ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク:「疲労感があっても、左打者のインコースに投げ込んでいく強さがあった」
中日・米村チーフスカウト:「評価は下がらない」
東北楽天・後関スカウト部長も「12人に入ってくる」
と話し、ドラフト1位指名は確実と評価された。
投球だけでなく、打撃、そして試合や練習に取り組む姿勢なども高く評価されている森木投手、ドラフト会議では1位で数球団が指名しそうだ。

▽巨人榑松スカウト統括(森木について)「ちょっと力を入れれば150キロが出る。(中盤まで)疲れを感じさせない投球。投げる体があるし、素晴らしい」
▽ヤクルト橿渕スカウトグループデスク(森木について)「疲労感があっても、左打者のインコースに投げ込んでいく強さがあった」
決勝は阪神を含む10球団23人のスカウトが視察。市和歌山・小園、天理・達らと同様に甲子園出場を逃したが、中日の米村チーフスカウトは「評価は下がらない」と断言。楽天の後関スカウト部長も「(1位の)12人に入ってくる」と変わらぬ評価を与えた。


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