花巻東の1年生・佐々木麟太郎選手が、一時、同点に追いつく高校通算49号となる3ランホームランを放った。今大会は10打数6安打2本塁打9打点と驚異的な活躍をみせた。
同点に追いつく価値ある3ラン
佐々木麟太郎選手はこの日の明治神宮大会準決勝・広陵戦で、第1打席は三振に倒れると、第2打席は左足に死球を受け、一時は歩けない状態だった。試合も5回までに2−9と大きくリードを許した。
しかし、そのまま試合に出場を続けた佐々木選手は、5−9と追い上げて8回に、1点が入りさらに2アウト1,2塁の場面で打席に立つと、高めの128キロの球をフルスイングし、打球はライトスタンドに飛び込んだ。高校通算49号は、値千金の同点3ランだった。
試合はその裏に1点を勝ち越され、これで花巻東の今年の高校野球が幕を閉じたが、初の全国大会で10打数6安打9打点、2本塁打を話し、OPS1.871と驚異的な数値を叩き出した佐々木選手にとって、非常に大きな大会となったことは間違いない。
この日も多くのスカウトが視察をしたが、巨人・水野スカウト部長は「さすが。打ってほしいところで打ってくれる。普通の1発と価値が違う。柔らかいバットコントロールがいい。140キロ以上の速い真っすぐにもしっかり対応できるようになれば、ドラフト1位候補になる。」と評価した。
また横浜DeNAの欠端スカウトも「こすった感じであそこまで飛ばすのだから、たいしたもの。バットが内側から出てフォームも崩されない」と評価した。
2023年のドラフトの目玉に向かって、まずは骨折している足を治し、徐々に腰やヒザなどに負担のかからないフォームを作り上げて行きたい。
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佐々木麟が強烈なインパクトを残した。3点を追う8回2死一、二塁。カウント2-1からの4球目、見逃せばボールの128キロ真ん中高め直球を振り抜き、右翼席最前列まで持っていった。ダイヤモンドを回りながら「ヨッシャー」と雄たけびを上げ、右手でガッツポーズを繰り返した。ホームインすると、ネクスト・バッタースボックスで控える主将の4番田代旭捕手(2年)に向けて「次は任せたぞ!」と言わんばかりに右手で指をさし、左手でグータッチ。最大7点差を追いつき、反撃ムードを演出した。
▽巨人水野スカウト部長(花巻東・佐々木麟について) さすが。打ってほしいところで打ってくれる。普通の1発と価値が違う。柔らかいバットコントロールがいい。140キロ以上の速い真っすぐにもしっかり対応できるようになれば、ドラフト1位候補になる。
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