185cmの長身右腕としてプロが注目する浦和黎明の吉川悠斗投手が、夏の高校野球埼玉大会で登板し、20奪三振1失点完投勝利の投球を見せた。この試合には3球団が視察し、東京ヤクルトは小川GMと橿渕スカウトグループデスクが視察した。
9者連続
秩父農工科との試合で先発した吉川悠斗投手は、1回の先頭打者から9者連続奪三振の圧巻の立ち上がりを見せた。「気をつけたのは、真っすぐのコントロール。最初から飛ばした。できるだけ三振を取れば、内野の負担が減るから」と話す。
ストレートは141キロ、得意のスライダーで7回1アウトまでノーヒットノーラン投球を見せたが、ヒットの後に二塁打を浴びて1失点をした。しかし、その後はチェンジアップも有効に使い、9回までに20個の三振を奪った。
雷の予報があり、試合中に4度の中断があるなど、調整が難しい投球となったが、「肩をストレッチしたりしていました」と整えながら投げ、9回2安打20奪三振1失点で完投し勝利した。
6月末に花咲徳栄と練習試合を行い、その時には大勢のスカウトが視察にくるなかで5回5安打5失点と結果を出せなかった。この日は3球団のスカウトが視察に訪れたが、東京ヤクルトはGM、スカウトグループデスクが視察するなど、注目をしている。
東京ヤクルト・小川GM:「9連続三振は簡単にできるものじゃない。球速以上の切れがあって、今後の可能性がある素材。もっとスピードは出てくるだろう」
東京ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク:「この前は抜ける球が多かったが、きょうはうまくたたけていてキレが良かった」
オリックス・岡崎スカウト:「今まで見た中で一番。ここにしっかり合わせてきたのも評価したい」
まだ最速は141キロだが、185cm77kgとまだ体の成長も見込まれる。ストレートの角度やキレ、そしてインコースにも投げられる制球力などがある投手で、これから球威が増してくれば、将来はかなりの投手になるかもしれない。



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