東海大相模の198cm左腕で最速149キロの速球を投げプロも注目する藤田琉生投手が、甲子園でその実力を披露した。視察したスカウトからは絶賛の声がきかれた。
「この甲子園で評価が」
198cm左腕の藤田琉生投手は、いい意味で大きさを感じさせない投球を見せた。しなやかに使える体と腕から、球速は145キロ前後のストレートを投げ最速は149キロを記録、また、ナックルカーブ、チェンジアップなどの緩急もしっかりと付けられた。
4回には三者連続三振など7回を投げてすべて空振りで13奪三振、7回3安打無失点と完璧に富山商を封じた。「真っすぐを張っていると情報が入った。真っすぐも投げ切れたんですけど、かわすように、変化球を腕振って投げられたのが良かったです」と相手を分析しての投球だったと話した。
春から夏にかけて、藤田投手の評価はうなぎのぼりだ。この日も視察したスカウトは、
東京ヤクルト・小川GM:「直球のスピードも出ていたし、緩い変化球で緩急が使えていた。将来性がある。これからまだまだ良くなる魅力を感じた」
巨人・水野スカウト部長:「でかくてストレートもしっかり来る。左投手の高校生候補として素晴らしい投手だと思います」
北海道日本ハム・大渕スカウト部長:「無駄な力を入れず、リリースに力を集めるのが上手。角度も魅力」
東北楽天・後関スカウト部長:「スライダーがキレていていい。あれだけ身長があると、やっぱり打者からしたら怖いですよね」
東北楽天・部坂スカウト:「満点。今年一の投球だった。ナックルカーブをうまく使ってスピードも強弱が付けられていた。この甲子園で評価がビューンと上がるんじゃないか」
と高く評価し、元横浜DeNAスカウト部長の吉田孝司氏も、「長い手脚を生かした投球は素晴らしかった。150キロに近い直球に変化球も鋭い。特に外角に落ちるチェンジアップは、今永をほうふつさせる。」とし、「僕がスカウト部長をやっている時、左投手は身長が低くてもテクニックで抑えられるタイプなら、と獲得してきた。だから長身で成長すれば凄い投手になる。終盤は疲れ気味だっただけに、さらにスタミナをつけるために練習に励んでほしい。」と期待した。
スケールがありストレートの威力もある。制球も悪くないし変化球も質も高い。高校生左腕投手ではこれまで、八戸学院光星の洗平比呂投手が甲子園で注目されてきており、この夏は北照の148キロ左腕・高橋幸佑投手、八戸工大一の金渕光希投手なども注目をされたが、頭一つどころか2つ以上抜きん出た存在となった。ドラフト指名確実級として最も注目される左腕として、ドラフト2位までに指名されると予想する。
甲子園最長身198センチ藤田13Kー 日刊スポーツ紙面
巨人水野スカウト部長、楽天後関スカウト部長のコメント
紙面では日本ハム・大渕スカウト部長、ヤクルト・小川GM、楽天・部坂スカウトのコメント
ネット裏の評価も上々だ。ヤクルト・小川GMは「直球のスピードも出ていたし、緩い変化球で緩急が使えていた。これからまだまだ良くなる魅力を感じた」と評価。楽天・部坂スカウトも「満点。今年一の投球だった。この甲子園で評価がビューンと上がるんじゃないか」と絶賛した。
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