U18アジア選手権を戦う侍ジャパンU18代表は、スーパーラウンドの初戦でグループA1位の台湾に1-0で勝利した。藤田琉生投手が4回2/3を投げて2安打無失点の好投を見せた。
メジャー予備軍
台湾はドジャースと6月に契約を交わしているコ・チンシェン選手などがいる打線で、この日もMLBのスカウトが視察をしていた。藤田琉生投手はこのコ選手と初回、1アウト1塁の場面で対戦し、120キロ台のカーブで空振り三振を奪った。
1巡目はノーヒットに抑えると、2巡目に入った4回に1アウト満塁のピンチを背負ったが、2アウトからショートゴロの打球が二塁走者に足にあたるなど無失点で切り抜けた。5回はサード・山畑真南斗選手が安全策で2バウンドの送球をしたが、急造でファーストを守っている宇野真仁朗選手が捕球できずに悪送球となり、2アウト1,2塁のピンチを作ったところで降板したが、その後を坂井遼投手が勢いある投球で抑え、7回を2安打無失点で2投手の継投で完封した。
最速は149キロを記録した藤田投手に、この日は北海道日本ハムと福岡ソフトバンクの首脳クラスが視察をしていたが、
北海道日本ハム・大渕GM補佐兼スカウト部長:「強く腕を振ることができている。初回から飛ばしている印象ですね。やっぱり2メートルの角度、そして制球力が魅力。甲子園、大学ジャパンとの壮行試合、国際大会。いろいろな経験が彼の成長につながるでしょう」
福岡ソフトバンク・永井編成育成本部長:「甲子園で自信をつけ、落ち着いてピッチングができていますね。初回から飛ばしている感じはあったんですけど、終盤にもう1回ギアを上げることができていた。本当に投手としての“ピッチング”ができるようになってきましたよね。こういう国際舞台で自分のパフォーマンスを出せることは凄いです」
と高く評価した。
またMLBのスカウトも「今後しっかり育成されれば、将来はMLBでもやれる」と評価し、藤田選手は「この先、プロでも侍ジャパンになれるように頑張りたい」と話した。
試合は、6回に山畑選手がヒットで出塁すると、1番・境亮陽選手のバントを相手投手が悪送球し1,3塁となり、2番・浜本遥大選手が初球にスクイズを決めて1点を奪った。台湾は先発のチェン投手が153キロ、5回から登板したリン選手も150キロを記録し、侍ジャパンはこの山畑選手の1安打のみだった。
藤田投手はこの日79球を投げ、球数制限によって次の登板に中3日が必要となることから、今大会は雨天延期などがない限り、この日が最後の投球となった。チームを決勝戦に近づけて、優勝を他の選手に託す。
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