滋賀国民スポーツ大会の高校野球硬式の部は2日に決勝が行われ、夏の甲子園4強の山梨学院が高川学園(山口)を3-1で下し、初優勝を飾った。山梨県勢としても初の快挙。主将の梅村団三塁手(3年)が決勝の本塁打を放ち、2年生エースの檜垣瑠輝斗投手が圧巻のリリーフを見せ、3年生最後の大会で優勝に導いた。
主将・梅村の決勝弾「監督を日本一の男に」
夏の悔しさを晴らす一発だった。1-1の同点で迎えた5回、先頭打者として打席に立った主将の梅村団選手が、レフトスタンドへ勝ち越しのソロ本塁打を叩き込んだ。さらに続く5番・萬場翔太選手(3年)も左越えにソロ本塁打を放ち、試合を決定づけた。
夏の甲子園ではベスト4に終わり、悔し涙をのんだ。その思いを胸に臨んだ今大会。「なんとかこの大会で監督を日本一の男にして胴上げしたいという思いで臨み、優勝することができてうれしい」と、梅村主将は最高の形で高校野球を締めくくった喜びを語った。
2年生エース・檜垣が圧巻の8Kリリーフ
試合の流れを決定づけたのは、2年生左腕の快投だった。3回途中、1-1の同点、なおもピンチの場面でマウンドに上がった檜垣瑠輝斗投手。甲子園での同様の場面を経験していた左腕は動じることなく、後続を断ち切る。そのまま最後までマウンドを守り、4回2/3をわずか1安打、8奪三振無失点と完璧なリリーフを見せ、優勝投手となった。
甲子園で143キロを記録し、新チームでもエースとして期待される左腕は、秋の関東大会へ向けて「あと1回勝てば、選抜当確っていうところなので、絶対にもぎ取りたい」と、3季連続の甲子園出場へ意気込んだ。
3年生への「ご褒美」
吉田洸二監督は、高校最後の試合を最高の形で終えた3年生たちについて、「真面目に取り組む生徒が多い学年だったので、このようなすばらしい環境で高校生活最後の野球ができたのは彼らへのご褒美かなと思っております」と、その努力を称えた。
近年の山梨学院は選手の層も非常に厚く、2023年のセンバツで甲子園初優勝をすると、今年は春夏の甲子園に出場し、夏はベスト4まで勝ち上がった。沖縄尚学に4-5で敗れて悔しさもあったが、最後の国民スポーツで優勝の栄冠を掴み、3年生は高校野球を終えた。
そして来年は檜垣投手、そして194cmから152キロを投げる投手として、また右の長距離砲として注目される菰田陽生選手がいよいよ一番上の学年になる。どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、そしてドラフト会議ではどのくらいの評価になってくるのか、注目の2026年へと向かっていく。
梅村 団 プロフィール
- 氏名:梅村 団(うめむら だん)
- 所属:山梨学院高校 3年
- ポジション:三塁手
- 主な特徴や実績:山梨学院主将。夏の甲子園4強。国スポ決勝で勝ち越し本塁打を放ち、チームを初優勝に導いた。
檜垣 瑠輝斗 プロフィール
- 氏名:檜垣 瑠輝斗(ひがき るきと)
- 所属:山梨学院高校 2年
- ポジション:投手
- 投打:左投
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。国スポ決勝で4回2/3を1安打8奪三振無失点の好リリーフを見せ優勝投手となった。



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