社会人野球が7イニング制の導入を検討、戦い方や選手評価に影響も

 全日本野球協会の鈴木副会長は、東京オリンピックで野球が実施競技で選ばれた際に、時間短縮の面から7イニング制になる可能性がある事から、まずは社会人野球の地方大会の予選リーグなどで7イニング制の導入を検討することを示唆した。

社会人野球から導入、メリットは?

 鈴木副会長は「初めに社会人がやらないといけない。導入して慣れさせないと」と話し、社会人野球から7イニング制を導入することを示唆した。ただし、都市対抗や日本選手権、あるいはJABAの各大会の決勝トーナメントは導入は見送られ、まずはJABA各大会の予選リーグなどから導入を限定される事となりそうだ。

 7イニング制については、時間の制限がほとんど無く、1試合2時間を越す野球の試合時間の短縮となること、それによりMLBなどが考える投手の1試合の投球数制限に近くなる事などのメリットが挙げられる。また社会人が先に導入する事で、東京オリンピックでの戦い方の経験を積むことで、出来れば社会人選手や指導者の日本代表への選出もという考えもありそうだ。

 

選手評価に影響は?

 ただしこれまでずっと9回でプレーしていた選手にとっても監督などにとっても、この変更は小さくは無いと思う。例えばリリーフ投手は登板の機会が失われ、経験を積むチャンスが少なくなる事は間違いないだろう。

 また、リリーフ投手に登板機会を与えようとすると、先発5回くらいで降板する事になり、「勝利投手」になりにくくなる可能性があり、「勝利数」や「完投数」といったものは今以上に評価に関係のない数字になりそうだ。1試合を投げ切るという投手のスタミナの評価もプロのスカウトは”一応”評価をしていると思うが、スタミナを計る機会は無くなって行きそうだ。

 打者についても7回となれば打席数は3~4が多くなり、今よりも上位打線に主力が集まるようになりそうで、さらに9回に下位の打順の場面で代打で出場していた選手の活躍の機会は少なくなるかもしれない。

 投手の継投のスタイルや、打順のスタイルが大きく変わるかもしれない7イニング制、プロのスカウトも選手評価の修正が必要になるかもしれない。

 

 2020年の東京五輪で野球・ソフトボールが実施競技に復活した場合、試合時間短縮のために野球は7イニング制で行われる可能性が高い。同副会長は「9イニングだと放送時間内に試合が終わらない。6回や7回で終わってしまって肝心なところが見られない」とした上で「観客は2時間30分を過ぎたら長く感じる」と、7イニング制導入には前向きだ。


PAGE TOP