東都リーグは9月3日開幕、ドラフト1位候補の亜大・山崎康晃投手、中大・島袋洋奨投手のラストシーズン

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 東都大学リーグは9月3日に、7連覇を狙う亜細亜大と中央大のカードで開幕する。これまで1年生春から登板し、4年春までの7シーズンで6度も優勝をしている亜大・山崎康晃投手の、また興南高校で春夏連覇を引っ提げて大学野球に挑戦し続けた中大・島袋洋奨投手の、最後の大学野球シーズンが始まる。

開幕カード

 春も開幕は同じカードだった。4年生となりドラフト上位候補にも挙がった、山崎康晃投手と島袋洋奨投手の対決が注目されたが、島袋投手は投球してもストライクが取れない程にフォームを崩していて登板はなく、山崎康晃投手が完投勝利をしている。

 春は最後まで良い投球ができなかった島袋投手に、この秋での注目度は低くなっているのは間違いない。それでも春夏連覇の投手の復活を願う声は多いと思う。まずは登板できる状態になっているのか注目したい。

 帝京高校時代、興南高校時代から共に世代のトップで戦ってきた山崎投手、島袋投手にとって最後の対戦になるかもしれない。

 

背水

 背水の陣で迎えるのは島袋投手だけではない。駒大の江越大賀選手は春前までにはドラフト上位候補にも名前が挙がる評価だったが、春は打率.184、ホームラン0本に終わってしまった。元々打率は高くなく、50m5.8秒の俊足や遠投120mの身体能力に、大学でも昨年秋に3本塁打などパワーが評価されていた選手ではあるが、できれば成績も上げて欲しかった選手ではある。

 プロ志望が強い選手でプロ入りは間違いないと見られるが、この秋の活躍でドラフト会議での順位に影響して来るかもしれない。こちらもラストシーズンにかける。

 

その他の候補

 その他にこの秋のドラフト候補に挙げられるのは、侍ジャパン大学代表となった国学院大の182cm左腕・田中大輝投手や、147km/hを投げ高校時代から注目されてきた青山学院大の田中一也投手などの名前が挙がるが、むしろ2部の選手の方が注目されているかもしれない。

 日本大の戸根千明投手は173cmと小柄な左腕だが、角度のある打ちにくそうなフォームから147km/hの速球を投げ、プロのスカウトが足を運ぶ。

 昨年のドラフト会議では東都2部から立正大の吉田裕太捕手、東農大・陽川尚将選手、国士舘大の岩崎優投手、日大の青山誠選手など4人が指名され、1部の3人(国学院大・杉浦稔大投手、亜大・九里亜蓮投手、亜大・嶺井博希捕手)を上回る逆転現象が起きている。試合開催場所が変更され注目されにくくなるとはいえ、やはり2部からも目が離せない。

 

来年の候補

 またスカウトの目は来年に向く事になる。春に3試合連続完封をした今永昇太投手は、既にプロの来年のドラフト1位候補として注目している。その他、1位確実といえる選手は少ないものの、野手で活躍し続けている亜大の北村祥治選手、藤岡裕大選手などが注目されるだろう。

 他に高校時にドラフト上位候補として評価されていた東洋大の原樹理投手や、亜細亜大の快足・山下翼選手、立正大の水原浩登投手なども成長した姿を見せてほしい。この秋の成長度合いで、来年のスカウトの注目度が変わってくる。

 

現在登録されている東都大学リーグの2014年のドラフト候補一覧(ランク別)

チーム 選手名 守備 身長・体重
学年 投打
球速 特徴 評価
評価
平均
ラン
亜細亜大学 山崎康晃 176cm72kg
4年 右右
151 低めに伸びる151km/hの速球で、日米大学野球では4試合にリリーフ登板して1点も与えずMVPに輝いた。ナックル、スライダー、カット、ツーシームなど多彩な変化球 101 89.9 特A
中央大学 島袋洋奨 173cm68kg
4年 左左
150 沖縄県宜野湾市生まれで志真志小学校2年生から志真志ドラゴンズで軟式野球を始める。4年生で志真志ドリームズ、嘉数中学校では野球部で軟式でプレーした。  興南 348 86.9 A
亜細亜大学 薮田和樹 188cm82kg
4年 右右
151 高校2年生の春に148km/hを記録した188cmの大型投手。その後ヒジを痛め、亜大に進むも2年間は公式戦の登板が無かったが、3年春の5月14日の駒大1回戦で1 10 64 A
駒澤大学 江越大賀 181cm83kg
4年 右右
  181cm83kgの身体で高校通算26本塁打、大学でも3年までに9本塁打を放つなど長打力が魅力だが、50mを5.8秒で走る足を持ち、3ベースヒットもたびたびマー 40 81.2 A
東洋大学 糸永祐章 177cm80kg
4年 右右
  熊本工業高校では1年春から5番を打つ強打者! パンチ力があり高校時代から注目されていた外野手! 東洋大学でも1年から試合に出場! 4 91 B
東洋大学 荻谷龍太郎 191cm95kg
4年 右右
144 長身の大型右腕 帝京高校時代は制球難に苦しんだものの 最後の夏は8回無四球 ストレートには威力がある 帝京高校3年夏8.2回を投げて17奪三振被安打0四 5 82 B
日本大学 戸根千明 173cm90kg
4年 左左
147 左のスリークォーターから非常に楽でスムーズな投げ方で、キレの良い130km中盤のストレートを投げる。3年生になり140kmもマークしており、謹慎中の走りこみによ 21 77.1 B
日本大学 森脇亮介 173cm65kg
4年 右右
150 無駄のないきれいなフォームを持っており、試合を作る力も付けてきた。あとは実績だけで、夏の大会での投球によりドラフト指名が見えてくる。  もう少しでプロ入りのと 17 86.7 B
中央大学 東隆志 181cm83kg
4年 右右
  走攻守三拍子揃った捕手! 二塁送球1.8秒で高陽東高校時代から注目されていた。 7 81.3 B
中央大学 石垣永悟 184cm78kg
4年 右右
146 中学時代から注目されていたピッチャーだが、桐蔭学園高校時代は怪我があり伸び悩んだが、中央大学で素質が開花した本格派右腕。 13 84 B
中央大学 上田晃平 177cm72kg
4年 右右
145 大きく縦に割れるカーブ、カットボール、フォーク、スライダーをコース良く投げ分け打たせて取るピッチングが持ち味 大学2年秋の駒澤大学戦で9回3安打1死四球6 12 74.5 B
亜細亜大学 大下佑馬 177cm77kg
4年 右左
146 広島県出身で崇徳高校時代は142km/hを記録し、3年生となった2010年の春季大会では7球団のスカウトが視察に訪れていた。  夏の呉港戦で1試合15奪三振を 5 75 B
亜細亜大学 長曽我部竜也 170cm62kg
4年 右左
  バットを短く持ち、粘っこい打撃をする出塁率の高い左打者 大学3年春に遊撃手のポジションを獲得、9番打者としての出場で打席数こそ少ないが首位打者のタイトルを 26 83.7 B
国士舘大学 池原有 172cm70kg
4年 右左
144 嘉手納中学時代は全国制覇!嘉手納高校時代は3年春に選抜に出場! キレが良いストレートと縦割れのカーブ、チェンジアップのコンビネーションが抜群! 3 96 B
国士舘大学 倉田泰明 183cm81kg
4年 右右
143 霞ヶ浦高校時代は茨城大会準優勝! ストレートの威力が抜群! 4 82.7 B
国士舘大学 島袋陽平 183cm79kg
4年 右右
  糸満高校時代は沖縄No.1スラッガーと言われ夏の沖縄大会決勝の興南高校戦では島袋投手からホームランを放つも敗れる。 遠投120m、送球は二塁到達1.8の 9 87.5 B
駒澤大学 下川和弥 174cm72kg
4年 右左
  筑陽学園高校では通算18本塁打を記録している。小柄ながらパンチ力もありクリーンナップを任される。  駒大では2年生の秋にサードのレギュラーとして活躍、打率 5 84 B
駒澤大学 福山亮 179cm75kg
4年 右左
  高校時代は主将として夏の甲子園準優勝を果した、一塁、三塁、外野など複数ポジションを守ることができる 大学2年で一塁手としてスタメンを獲得するとベストナイン 23 90.7 B
拓殖大学 岩元俊樹 178cm80kg
4年 右右
144 ストレートに威力がある本格派右腕。 明徳義塾高校時代にエースとして甲子園出場。 5 75 B
拓殖大学 佃勇典 178cm75kg
4年 右左
  広島商業出身。140km/h前後のストレートとカットボールなどで打たせて取るピッチング。拓大では3年春に2部で3勝2敗、防御率5.40も入れ替え戦で5安打4奪三 13 87.4 B
青山学院大学 白石猛紘 177cm75kg
4年 右左
145 岩手大附中学校から盛岡大付属高校へ進学すると、1つ上に伊東昂大投手(現広島)などがおり、2年生の秋にエースとなる。  2009年秋季岩手大会では決勝で一関学院 6 61.6 B
青山学院大学 田中一也 183cm81kg
4年 右左
147 147kmをマークし急成長を見せた右腕でスライダーも素晴らしい本格派。プロも将来性を高く評価している。腰を低く落として左足を前に踏み込むフォームは少し無理をして 59 84.4 B
青山学院大学 長谷川陽亮 181cm72kg
4年 右右
148 1年の甲子園で仙台育英戦に登板し141kmをマークしたものの1安打2四球と思ったような投球ができなかった。  2年生ではエース竹沢の控え投手として、安定した投 2 54 B
青山学院大学 福本翼 184cm65kg
4年 左左
143 184cmの長身から、岩隈投手のようなあまり力を入れていないようなフォームで投げ下ろすストレートが魅力。球速は143km/hだがまだまだ伸びると思う。 12 80.4 B
青山学院大学 安田紘規 177cm86kg
4年 右右
  安田兄弟の次男紘規。 大阪市立東住吉中学校時代は、ジュニアホークスボーイズ(現チーム名:大阪南海ボーイズ)に所属で全国制覇、主将を任された。 天理高校時代に 15 75.5 B
国学院大学 今村裕一郎 184cm94kg
4年 右右
  糸永 祐章と共に熊本工業の主軸として躍動 6 81.6 B
国学院大学 小木曽亮 175cm75kg
4年 右左
  50mを5.8秒で走る俊足の持ち主で、国学院大4年生になると2番ライトとして足をからめて勝利に貢献している。  5月13日の青山学院大戦では8回に3ベースを放 3 90.7 B
国学院大学 田中大輝 182cm76kg
4年 左左
143 必由館高校出身の大型左腕投手。国学大では3年まで1/3回のみの登板だったが、4年春の中央大戦で4回2/3を投げて5安打も5奪三振、最速143km/hを記録した。 7 98 B
国学院大学 栃谷弘貴 183cm73kg
4年 右右
143 力がある球を投げる投手 1 100 B
専修大学 中山匠 185cm78kg
4年 右右
143 宇都宮市立国本中の一年の冬にボーイズリーグの宇都宮スターボーイズに入団、県大会決勝まで進み、兄の中山鐘太選手が主将を務める文星芸大付へ入学した。  185 4 89.3 B
専修大学 間藤諒 186cm85kg
4年 右右
  強肩強肩の捕手! 1 100 B
この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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