仙台大の152km/h右腕・熊原健人投手に、今年に入ってから福岡ソフトバンクや中日など6球団のスカウトが視察に訪れているようだ。熊原投手もプロに向けての強い思いを持っているようだ。
21U代表で里崎氏もドラフト1位評価
熊原健人投手は、昨年の春のリーグ戦で152km/hの速球を投げ、東北福祉大をやぶってリーグ優勝を果たし、大学野球選手権でも福岡大戦で5安打8奪三振1失点で完投勝利を挙げると、その後、侍ジャパン大学代表や21U代表に選出されてプレーした。
高校時代は柴田高校、元千葉ロッテの小坂誠選手の出身高校で強豪に挙げられる高校の出身だが、3年生の夏もエースではなく無名の選手だった。それから3年が経ち人生が大きく変わる1年間を送った。
21U代表ではオランダ戦で2回をなげて3安打も5奪三振で無失点に抑えると、2次リーグ戦の台湾戦でも1回をノーヒットに抑えた。決勝の台湾戦でも0-9と点差をつけられた場面で1回を投げたが、15球を投げて5球が150km/h以上、最速151km/hを記録し、解説をしていた元千葉ロッテの里崎智也氏も、「先発だけでなく、抑えでもすぐにプロで通用する素材。僕がプロの編成の人間ならドラフト1位で推したい」と話したという。
たまたまからプロ注目選手へ
高校時代に2番手投手だった熊原投手だが、仙台大の森本監督が高校野球を見ていた時にたまたま2番手で投げ、結果はサヨナラ負けだったが「腕の振りと真っすぐの球筋が他の投手と違う」と評価した。熊原投手も当時は野球で上に行く事も考えていなかったようで、「神職養成所」に行って神主になる事になっていがた、森本監督が誘い仙台大に進んだ。
仙台大では、やや独特な構えを身につけ、ウエイトトレーニングで体を強化すると、昨年の飛躍の年を迎えて今ではプロ6球団が視察に訪れる投手となった。これからシーズンが始まれば12球団のスカウトが見に来る事になるだろう。
熊原投手も「「プロへは、大学に進学した時点から行きたいと強く思っています。」と話し、さらに「ドラ1で欲しいといわれるよう、総合的にレベルアップしたい」と、ドラフト1位での指名を目指す。
今年の投手のドラフト1位候補は、明治大の上原健太投手、駒澤大の今永昇太投手といった左腕投手が注目をされているが、右腕投手は富士大の多和田真三郎投手とこの熊原健人投手が注目される。ドラフト1位でのプロ入りに手がかかっている所にいるのは間違いない。
熊原が注目を浴びたのは、大学生ながらプロアマ混合の侍ジャパンの21U代表に選出された、昨秋の「第1回21U(21歳以下)ワールドカップ」(台湾・台中)だ。決勝の台湾戦では、最終回に登板。9ー0と、既に敗色濃厚な場面ではあったものの、要した球数計15球の内1/3が150キロ台。自己最速まであと1キロに迫る151キロをマークし、三者凡退。テレビ解説をしていた日本代表経験者の元千葉ロッテ・里崎智也氏をうならせた。
「目つきに投げっぷり、そのすべてがよかった。スピードは150キロを平均して出せるし独特のフォームから威圧感もある。先発だけでなく、抑えでもすぐにプロで通用する素材。僕がプロの編成の人間ならドラフト1位で推したい」とまで評価した。
コメント