慶応大が優勝、高橋佑樹投手が7回までパーフェクトで3安打完封勝利

大学野球ドラフトニュース 2019年ドラフトニュース

今年の明治神宮大会最後の試合は、慶応大の優勝で幕を閉じた。エースの高橋佑樹投手が3安打完封の見事なピッチングを見せた。

ドラフト指名漏れ

高橋佑樹投手は慶応大の左のエースで、昨年秋の東京六大学リーグ戦で6勝を挙げる活躍を見せると、今年春も4勝を挙げた。最速は140キロ中盤だが、マウンドでの投げっぷりの良さと、思い切り腕を振ってもストレート、変化球を外角低めに集める制球力があり、プロ志望届を提出してドラフト会議での指名を待った。

慶応大からは津留崎大成投手、柳町達選手、郡司裕也捕手に、リーグ戦でほとんど出場の無かった控え捕手の植田将太選手も育成ドラフトで指名される中で高橋投手の名前は呼ばれなかった。またリーグ戦最後となった早慶戦でも1戦目で勝利したが3戦目で2番手で投げたものの星を落とし、全勝優勝、完全優勝を逃しており、この大会に懸ける意気込みは相当なものがあった。

この日は「2回から意識した」と序盤からパーフェクトを意識するくらい、制球と球の走りが良く、6回まで7奪三振パーフェクトの投球を見せる。寒くても半そでで投げる投球スタイルで「ボンバー」と呼ばれているが、球場の気温がどんどん下がっていくと、7回には味方の大量援護もあり、3人に抑えたもののやや球の力が落ちて三振は奪えず、8回先頭打者にヒットを許した。

しかし、8回のピンチも抑えると9回も1アウトからヒットでランナーを許したが三振とセンターフライに打ち取り胴上げ投手となった。「優勝の瞬間にマウンドにいたのは人生初めて。本当にうれしい」と話した。早慶戦に敗れ、勇退する大久保監督の胴上げもこの大会の優勝にかかっていた。津留崎投手を登板させることなく、郡司選手や柳町選手からも主役を奪い、4年生エースの意地とプライドが見えた見事な3安打完封劇だった。

慶応大OBでソフトバンクスカウトの山本省吾氏は「高橋佑樹は、自分と同じ左腕でタイプは違うけど、指先の感覚とセンターからの風で微妙な制球が要求されるマウンドで丁寧に投げていた」と評価した。

高橋投手は来年からは東京ガスでプレーする。やや低迷するチームで、左のエースとして勢いをつける存在となりそうで、来年の都市対抗では登板する姿がありそうだ。高橋投手は「次は都市対抗優勝」と話した。そして2021年には再びドラフト候補として帰ってくるだろう。

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中学、高校と決勝のマウンドで負け続けてきた。だから「今日勝つために負け続けたんだ」と信じ、冷え込む神宮でも験担ぎの半袖で投げきった。川越東時代は無名の左腕。それでも入学時から大久保監督が目をかけ、今季は「うちのエースは高橋」とリーグ戦で常に第1戦先発。その期待に最後に応えて「やっぱり完全試合は難しい」と笑った。

19年前の明治神宮大会で優勝投手だった山本省吾氏(現ソフトバンクスカウト)は、バックネット裏で優勝の瞬間を見届けた。午後3時で気温13度の寒さだったが、「自分も(優勝の時)このぐらい寒い日だった。高橋佑樹は、自分と同じ左腕でタイプは違うけど、指先の感覚とセンターからの風で微妙な制球が要求されるマウンドで丁寧に投げていた」とスカウトらしい分析。後輩たちの歓喜を笑顔で見つめた。

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